発泡スチロールの捨て方は? 処分時の注意点や捨てる以外の活用方法を紹介
かさばる発泡スチロールは、切る、溶かすといった方法で小さくし、効率良く処分できます。
今回の記事では、無料回収の情報、さらには発泡スチロールの意外な活用方法まで、詳しく紹介します。さらに、発泡スチロールを小さくする際の注意点や、燃えるゴミとして自治体のゴミ収集ルールについても解説します。
捨てるだけでなく、発泡スチロールを賢く活用する方法も知りたい方は、参考にしてください。
発泡スチロールの捨て方は?
発泡スチロールの処分方法について、基本的な手順を説明します。
自治体のゴミ収集
発泡スチロールを処分する際には、まずはお住まいの地域のゴミ収集ルールを確認しましょう。自治体によってゴミの分別や収集方法が異なりますので、各自治体のルールに従って処分してください。
多くの自治体では発泡スチロールを燃えるゴミとして収集しますが、自治体によっては別のゴミ区分になっているかもしれません。例えば、東京都新宿区では資源ゴミに分類されています。
具体的なゴミの分類や収集方法は、自治体のホームページやゴミ収集カレンダーで確認できます。発泡スチロールの処分方法に関しても説明されています。
もし自治体のルールがわからない場合は、住んでいる地域のゴミ処理センターや自治体のゴミ収集担当窓口に、問い合わせてみるといいでしょう。
スーパーの回収ボックス
スーパーマーケットでは、食品トレー容器の回収ボックスを設置している場合があります。環境への配慮やリサイクル促進の一環として、特定の品目のリサイクルを回収ボックスで受け付けており、発泡スチロール製の食品トレー容器も回収しています。
回収ボックスに入れる際には、以下の点に注意してください。
リサイクル可能なトレー容器かどうかをチェックする
発泡スチロール製のトレー容器かどうかに関しては、爪楊枝が簡単に刺さるか試してチェックしてください。ただし、爪楊枝が刺さるトレー容器でも、インスタント麺容器、納豆容器、P&Pと表示されたフィルムがはがせるトレーは、リサイクルできないので注意が必要です。
不用品回収業者
不用品回収業者に依頼することで、簡単に発泡スチロールの回収・処分が可能です。不用品回収業者に依頼するメリットには、以下のような点があります。
1. 1品からでも回収可能
不用品の数や量に制限はなく、発泡スチロールを回収してもらえます。業者によって回収の条件は異なるため、依頼する前に確認してください。
2. 見積もり費用が無料
不用品回収業者に事前に見積もりを依頼し、費用を確認できます。基本的に見積もりは無料で出してもらえるので、予算や条件に合わせて選択できるでしょう。
3. 不用品の買取対応
不用品回収業者には、発泡スチロールを含む不用品を買取している業者もあります。まだ利用価値のある品物は、買取してもらえるかもしれません。
発泡スチロールの処分方法が分からない場合や解体が困難な場合、または忙しくて時間をかけずに処分したい場合には、不用品回収業者に依頼することをおすすめします。
発泡スチロールを小さくする方法
大きなサイズの発泡スチロールは場所をとり、ゴミ収集に出しにくいことがあります。そのため、大きなサイズの発泡スチロールは、小さくしてから処分する必要があります。
スペースを縮小し、ゴミ収集で処分しやすくするために、発泡スチロールを小さくする方法を紹介します。
温めた包丁で切る
温めた包丁で発泡スチロールを切り、小さくすることができます。発泡スチロールは熱を与えると溶けやすくなる性質があるため、温めた包丁を使うと簡単に切れます。
具体的な手順として、まずお湯などを沸騰させ、包丁をお湯につけて温めましょう。温度が90℃以上であれば発泡スチロールを溶かしやすくなるので、お湯から取り出した包丁で発泡スチロールを簡単に切れます。切った発泡スチロールは、ゴミ袋に入れて手で細かく砕きましょう。
ただし、包丁を扱う際には事故やケガに注意が必要です。熱湯や火傷にも十分気を付け、安全な環境で作業してください。
なお、次のようなツールを使うことも有効です。
ドライヤーで温める
ドライヤーを使用して発泡スチロールを温める方法でも、発泡スチロールを小さくできます。ドライヤーの熱風を発泡スチロールに当てると、温度が上昇し溶けて小さくなります。
手順としては、キッチンのコンロに置いたフライパンや鍋に発泡スチロールを入れ、換気扇で換気をしながらドライヤーで熱風を当て、発泡スチロールが溶けて穴が空いてきたら全体が小さくなるまで続けてください。
換気扇が使用できない場所で行う際は、窓を開けてしっかり換気しましょう。
ゴミ袋に入れて潰す
発泡スチロールをゴミ袋に入れて潰す方法でも、発泡スチロールを小さくできます。ゴミ袋の中で発泡スチロールを潰せば、細かい粒が飛び散ることなく小さくすることも可能です。
具体的な手順としては、自治体のルールに従ったゴミ袋を用意し、発泡スチロールを入れます。その後、手や足で体重をかけて発泡スチロールを割ります。全体が細かくなったら作業は完了です。割れた発泡スチロールがゴミ袋の口から飛び出すことがあるため、注意して作業してください。
発泡スチロール処分時の注意点
発泡スチロールを処分する際の注意点について、解説します。
法律で禁止されていたり、自分だけでなく近隣の方の健康被害に繋がる恐れのある処分方法もあったりするため、注意点を必ず確認してから処分してください。
発泡スチロールを燃やすのはNG
発泡スチロールを燃やすことは絶対に避けましょう。野焼きは法律で禁止されています(廃棄物処理法第16条の2)。
もし違反すると、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科される恐れがあります(廃棄物処理法第25条の15)。
さらに、庭先などで発泡スチロールを燃やすと火災の原因になるだけでなく、黒煙が上がって近隣住民にも迷惑をかけるかもしれません。
自治体のゴミ収集ルールを確認する
発泡スチロールを処分する際には、自治体のゴミ収集ルールを確認することが重要です。自治体によって発泡スチロールの分別区分や処理方法が異なるため、正しい方法で処分しましょう。
自治体のゴミ収集ルールを確認するには、自治体のホームページをチェックしましょう。多くの自治体では、ゴミ収集に関する情報や分別ガイドラインを公開し、発泡スチロールの処分方法も説明されています。
発泡スチロールの分別区分は、一般的に以下の3つのいずれかに該当します。
また、大きな発泡スチロールは、小さくしてから捨てるように指示されている場合もあるので、ルールや指示に従って、発泡スチロールを処分してください。
きれいな状態で捨てる
発泡スチロールを処分する際には、汚れを落としてきれいな状態で処分しましょう。特に食品トレー容器などは生ゴミが残ったままでは回収されないことも。
自治体のホームページやスーパーの回収ボックスには、「汚れや油分をきれいに洗い流したもの、シールをはがしたものしか受け付けていません」という注意書きが表示されていることもあります。
汚れや水分が残っていると、悪臭やカビの原因になり、発泡スチロールがリサイクルできないかもしれません。そのため、発泡スチロールはきれいに洗い、水分をしっかりと拭き取ってから捨てるようにしてください。
無許可の不用品回収業者を選ばない
不用品回収を業者に依頼する際は、必ず「一般廃棄物収集運搬業許可」を取得した業者に依頼してください。一般廃棄物収集運搬業許可を取得していない業者は、廃棄物の収集や運搬を行うことが法律で認められていません。
無許可の回収業者に依頼した場合、不適切な方法で廃棄物処理をするかもしれません。例えば、ゴミを適切な処理場所に持ち込んで処分するコストを節約するために、不法投棄地や一般のゴミ収集場所に勝手に廃棄するといったケースです。
さらに無許可の回収業者から、高額な回収代金を請求される恐れもあります。料金の見積もりや契約内容が不透明なケースもあるので、当初提示された価格を大きく上回る額を請求されるかもしれません。
意外な発泡スチロールの活用方法
発泡スチロールは、処分するだけでなく再利用することもできます。発泡スチロールの活用方法について解説します。
植木の用土に
発泡スチロールは、植物を育てる際に用土の代わりとして活用できます。
用土を減らし、代わりに発泡スチロールを混ぜることで、水はけが良くなり、根腐れを防ぐことが可能です。また、土の重さが軽くなるため、鉢を移動させやすくなります。
簡易クーラーボックスに
発泡スチロールは断熱性が高いので、簡易的なクーラーボックスとして再利用できます。
発泡スチロールの中に氷や保冷剤を入れれば、食品を数時間保冷することも可能です。キャンプや引っ越しの際にも持ち運びが容易で、便利な簡易クーラーボックスとして利用できます。
ただし、長時間の保存には向きません。あくまで短時間用のクーラーボックスとして利用しましょう。
食品の保存・発酵に
発泡スチロールは、食品の保存や発酵にも役立ちます。例えば、バナナを発泡スチロールのケースの中に入れれば、黒ずみを防ぎながら長期間保存することが可能です。
また、パンやピザの生地を発酵させる際にも、発泡スチロールケースを利用できます。発泡スチロールは熱を逃がしにくい性質を持っており、保温効果があるので発酵の時間を短縮できるでしょう。
断熱材や緩衝材に
発泡スチロールは、断熱材や緩衝材として再利用することもできます。窓に貼ることで断熱効果を発揮するので、夏は外部の暑い空気を遮断し、冬は室内の暖かい空気が逃げるのを防ぎます。
また、発泡スチロールを使用して荷物を送る際には、衝撃を吸収する緩衝材となります。壊れやすい電子機器や割れ物の梱包に活用するといいでしょう。
まとめ
今回の記事では、発泡スチロールの捨て方だけでなく、処分する際の注意点や捨てる以外の活用方法に関して説明しました。
かさばる発泡スチロールは、切ったり溶かしたりすれば、効率よく小さくできます。小さくした発泡スチロールは、自治体のゴミ収集やスーパーの回収ボックス、不用品回収業者にて処分可能。
処分する際は、自治体のゴミ収集ルールを確認し、きれいな状態で捨てるように注意してください。また、不用品の回収業者に処分を依頼する際は、必ず「一般廃棄物収集運搬業」の許可を持つ業者に依頼しましょう。
また、発泡スチロールは植物の用土、簡易クーラーボックス、食品の保存や発酵、断熱材や緩衝材としても再利用できます。今回解説した内容を参考にして、処分するだけでなく、再利用も検討してはいかがでしょうか。
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