〈プロ解説〉プロジェクターのルーメンとは? 快適に映画を楽しむ選び方を紹介
プロジェクター選びで最も気になるのが、明るさ(輝度)を表す「ルーメン(lm)」。もちろん解像度やコントラスト比など、モデルごとにさまざまな違いがあるものの、中でもとくに重要で、しかもわかりにくいルーメン数はプロジェクター初心者を悩ませるポイントだといえるでしょう。
「シアタールームでじっくり映画を楽しみたい」
「昼間のリビングルームでも快適に視聴したい」
こういったニーズにあわせたルーメン数の見方について詳しく解説していきます。
目次
まずは、プロおすすめプロジェクター2選
- 日本エイサー株式会社
-
フルHDプロジェクター H6541BD
-
販売終了
※後継モデルは「H6542BDK」 -
4,000ANSIルーメンを誇るフルHDプロジェクター
おすすめポイント
4,000ルーメンもの明るさが魅力のフルHDプロジェクターです。120インチのスクリーンでも321 cd/㎡もの明るさを実現できるので、明るいリビングでさまざまなコンテンツを楽しみたい方にもぴったりです。上下方向の映像の歪みを調整する「台形歪み補正」の機能を搭載しているほか、1.1倍ズームレンズを搭載し、2.6~2.9mで80インチの映像投写が可能です。120Hz(秒間120フレーム更新)が可能なので、スポーツやゲームなどの動きの速い映像でもなめらかに表示できます。3D映像表示にも対応し、3Dコンテンツを楽しみたい方にもおすすめできます。
おすすめポイント
ランプ寿命約2万5,000時間のLED光源を搭載し、2,200ルーメンの明るさを実現した4Kプロジェクターです。100インチの大型スクリーンで試聴する場合、輝度が約255 cd/㎡となります。一般的な液晶テレビほどの明るさはありませんが、遮光カーテンなどで暗くできる室内であれば、4Kコンテンツを大画面で楽しみたい方にもぴったりなモデルです。Andorid TV 10.0を搭載し、4K動画を含むさまざまな動画コンテンツを単体で楽しめます。自動台形歪み補正機能やオートフォーカス機能、梁などを避けて投写するインテリジェント障害物回避機能、インテリジェント画面調整機能など、便利な機能をいくつも備えている点も魅力です。
▼HORIZON Proの機能を紹介する公式動画がこちら
プロジェクターのルーメンとは?
Photo by iStock
プロジェクターの「ルーメン(lm)」とは、プロジェクターの光源の明るさを示す数値です。この数値が高いほど明るいプロジェクターだといえます。
ただし、同じ「ルーメン」でも「ANSIルーメン」と表記されている場合があります。プロジェクターの製品カタログには、製品によって「1,000ルーメン」だったり、「1,000ANSIルーメン」と表記されていたりするので注目してみてください。
プロジェクターの場合、「ANSIルーメン」の値の方が信頼性が高いと覚えておきましょう。
「ルーメン」と「ANSIルーメン」の違い
ルーメン(lm)は、LED電球やLEDシーリングライトといった照明器具の光源から出る全光束(すべての光の束の量)を表しています。
一方、プロジェクターでは光が光源からスクリーンに届くまでに、マイクロミラーや透過型液晶、レンズなどを通すことで明るさが変わるため、光源の明るさの数値だけではプロジェクターの実力を測ることができません。
そこで、American National Standards Institute(ANSI、アメリカ国家規格協会)が定めたのが「ANSIルーメン」。投写するスクリーンを縦横3×3の9エリアに分割し、各中心部の明るさを計測して平均照度(lx=ルクス)を算出し、その値にスクリーンの面積(㎡)を掛け合わせて出た値がANSIルーメン数です。
メーカーや製品が違っても同じ基準で明るさを測定できるため、同じ数値なのに製品やメーカーごとに明るさが異なる、といったユーザー側の不便を解消できます。
ポイント解説
メーカーによってはルーメン表記しかない場合がありますが、「ANSIルーメン」を表記しているメーカーの方がより信頼性が高いといえます。
最適な「明るさ」を求めるには?
どれくらいの明るさを備えたプロジェクターを選ぶべきかは、計算式で算出することができます。
最適な明るさは、投写する「スクリーンサイズ」が肝!
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ルーメン数は、プロジェクターの光源の明るさを測定して算出したもので、「プロジェクターの明るさ」を表しています。とはいえ、ルーメン数を知ったところで実際に投写された映像や画像の明るさをイメージするのは難しいでしょう。
ルーメン数は、あくまでもプロジェクターの明るさの絶対値なので、スクリーンに映し出される映像の明るさはスクリーンサイズによって異なります。スクリーンサイズが大きくなり、投写する画像が大きくなるほど明るさは低減していきます。
ポイント解説
例えば、100インチのスクリーンに2,000ルーメンのプロジェクターで映像を投写したとします。縦横比1.2倍の120インチスクリーンで、それと同等の明るさを実現するためには、縦1.2×横1.2で1.44倍の明るさ(ルーメン数)が必要になります。つまり、2,000ルーメンの1.44倍、2,880ルーメンで投写する必要があるのです。さらに150インチでも同じ明るさを得ようとすると、1.5×1.5で2.25倍、つまり4,500ルーメンもの明るさを備えたプロジェクターが必要になります。
「スクリーン輝度」に注目、300 cd/㎡が目安
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スクリーンに投写された映像や画像の明るさを表す値が「スクリーン輝度」です。スクリーン輝度は以下の計算式で算出することができます。ただし、実際にはスクリーンの反射率による影響も計算に入れる必要があるため、概算として考えてください。
実際に映像を視聴する環境の明るさによっても適切なスクリーン輝度は変わってきますが、「300 cd/㎡」あたりを目安にしてみてください。なぜなら、標準的な液晶テレビの最大輝度が300 cd/㎡程度なので、その程度の明るさがあれば大画面の映像でも十分に楽しむことができるといえるのです。
ただし、最上位クラスの液晶テレビの中には、最大輝度が1,000 cd/㎡を超えるモデルもあります。
ポイント解説
より明るい画面で視聴したいのであれば、500 cd/㎡以上を狙うのも一つの手ではありますね。暗い室内での視聴に限る場合など、高いスクリーン輝度を求めないのであれば、150 cd/㎡あたりも一つの目安として検討してみましょう。
標準的なスクリーンサイズをもとに、必要となるスクリーン輝度を算出してみましたので、参考にしてみてください。
やや暗め |
標準的な明るさ |
標準以上の明るさ |
|
---|---|---|---|
40インチ |
200 lm |
500 lm |
1,000 lm |
50インチ |
500 lm |
1,000 lm |
2,000 lm |
60インチ |
500 lm |
1,000 lm |
2,000 lm |
70インチ |
1,000 lm |
2,000 lm |
3,000 lm |
80インチ |
1,000 lm |
2,000 lm |
3,000 lm |
90インチ |
2,000 lm |
3,000 lm |
4,000 lm |
100インチ |
2,000 lm |
3,000 lm |
5,000 lm以上 |
120インチ |
3,000 lm |
4,000 lm |
7,000 lm以上 |
計算式はとてもシンプルです。自宅に設置するスクリーンのサイズや、投写したい映像のサイズを参考に、必要なプロジェクターの明るさ(輝度)を計算してみてください。
ポイント解説
表の通り、80インチだと最低でも1,000ルーメン程度、十分な明るさを求めるなら2,000ルーメン以上が必要です。100インチでは最低でも2,000ルーメン、十分な明るさを実現するなら3,000ルーメンあると理想的ですね。
プロジェクター選びの盲点! 2つのポイントに注意
プロジェクター選びで意外と盲点になりやすいのが、「視聴環境の明るさ」と「ランプの寿命」です。この2つの注意点について解説します。
視聴環境の明るさ|明るい室内ならスクリーン輝度の高いものを
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明るさは300 cd/㎡(100インチなら約3,000 lm)程度を目安にと述べましたが、真っ暗なシアタールームと明るめのリビングとでは必要なプロジェクターの明るさが異なります。例えば、昼間の室内などの明るい環境でも映像を快適に楽しみたい場合は、500 cd/㎡以上が理想的です。
ランプの寿命|光源の種類によって差がある
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2,000ルーメン以上の明るいプロジェクターでは、多くのモデルが「水銀ランプ」を採用しています。水銀ランプは消費電力や発熱量が高く、しかも平均寿命が2,000時間程度と短めなのがデメリットとなっています。
一方で、LEDランプやレーザーランプでは、約2万時間程度と長寿命なので、水銀ランプに比べてランプの交換頻度が格段に少なくなります。
ポイント解説
明るくて長寿命なランプを備えたプロジェクターが欲しい方は、価格は少し高めですがレーザー光源のタイプがおすすめです。
使用環境にあったプロジェクターを選ぶために
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プロジェクターを選ぶうえで、感覚的に理解しにくいのが「明るさ」、つまり「ルーメン数」ですが、プロジェクターのルーメン数とスクリーンサイズ(面積)さえわかれば、スクリーン上の明るさは紹介した方法で計算して導き出すことができます。
プロジェクターを購入する前に「液晶テレビの明るさがこのくらいだから、この程度の明るさにしたい」という数値を計算しておくと、納得のいく1台を選択できるのではないでしょうか。
ポイント解説
自分のニーズにぴったりのモデルが選べるように、ぜひとも一度スクリーン輝度を計算してみてください。
なお、プロジェクタースクリーンを探している方は、以下の記事も参考にしてください。
〈編集部PICK UP〉プロジェクター、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数あるプロジェクターの中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの製品を紹介します。
- EPSON(エプソン)
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ホームプロジェクター dreamio EH-TW6250
- 税込み119,736円(Amazon)
-
4K相当の高画質を楽しめる
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シーンに応じて階調表現を最適化する「シーン適応ガンマ補正」や、映画やゲームなどコンテンツごとに切り替えられる4つのカラーモードを搭載。
UHDブルーレイディスクや、4K放送など高精細な映像を映し出す規格に対応しています。
ノイズリダクションやディテール強調などの技術を組み合わせ、映像の質感や素材感を際立たせる「イメージ強調機能」を搭載しています。
- Aladdin X(アラジンエックス)
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プロジェクター Aladdin X2 Plus
- 税込み148,600円(Amazon)
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シーリングライト&プロジェクターの1台2役
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照明とプロジェクターが一体になったモデル。4畳の部屋でも60インチの画面を映し出せます。投影画面は上下に調整可能で、最大19度斜めに投影することが可能です。
スピーカーはハーマンカードン製を搭載。Dolbyオーディオ対応の8Wステレオで、音質にもこだわっています。
Wi-Fi6に対応しており、より高速な通信が可能。Bluetooth 5.0を搭載しているので、広範囲の通信もできます。
- Anker(アンカー)
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Android搭載モバイルプロジェクター Nebula Astro D2400521
- 税込み35,800円(Amazon)
-
専用アプリでスマホをリモコンとして使える
-
HDMIやUSBはもちろん、Wi-Fi、Bluetooth、AirPlayなど多彩な接続方式に対応。スマートフォンからのワイヤレス接続も可能です。
パスワードを設定して、使用時間やアプリを制限できるペアレンタルコントロール機能も搭載。ゲームなどのやりすぎを防ぎたい子供を持つ保護者の方にもぴったりです。
外観 |
商品名 |
特長 |
本体サイズ |
重さ |
解像度 |
プロジェクター輝度 |
ランプタイプ |
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【筆者おすすめ】日本エイサー株式会社 H6541BD |
4,000ANSIルーメンを誇るフルHDプロジェクター |
約31.5(幅)×10.5(高さ)×25.6(奥行)cm |
2.9kg |
1,920×1,080(フルHD) |
4,000 ANSI lm(標準)、3,200 ANSI lm(ECOモード) |
水銀ランプ(245Wランプ) |
|
【筆者おすすめ】XGIMI HORIZON Pro |
2,200ルーメンのLED光源、4K映像も楽しめる |
約21.84(幅)×20.84(高さ)×13.62(奥行)cm |
2.9kg |
3,840 x 2,160 (4K) |
2,200 ANSI lm |
LED |
|
EPSON(エプソン) EB-W06 |
高輝度で明るい室内でも見やすい |
幅302×奥行234×高さ77mm |
約2.5kg |
1280×800(WXGA) |
3,700lm |
水銀ランプ(210Wランプ) |
|
EPSON(エプソン) dreamio EH-TW6250 |
4K相当の高画質を楽しめる |
幅333×奥行275×高さ123mm |
約4.1kg |
1920×1080(フルHD)※4K入力対応 |
2,800lm(最大) |
水銀ランプ(200W) |
|
HP(ヒューレットパッカード) CC200 |
HDMI&USBポート搭載 |
128x136x203mm |
1.4kg |
1,920×1,080(FHD) |
200 ANSI lm |
LED |
|
Aladdin X(アラジンエックス) Aladdin X2 Plus |
シーリングライト&プロジェクターの1台2役 |
幅476×奥行476×高さ145mm |
4.9kg |
1080p(フルHD) |
900 ANSI lm |
LED |
|
Anker(アンカー) Nebula Apollo D2410511 |
350ml缶サイズで持ち運びラクラク |
約幅6.5×長さ6.5×高さ13.1cm |
約579g |
854×480 |
200 ANSI ルーメン |
記載未確認 |
|
Anker(アンカー) Nebula Capsule II D2421N12 |
Android TVを搭載 |
約直径80×高さ150mm |
約740g |
1280×720 |
200 ANSI lm |
記載未確認 |
|
Anker(アンカー) Nebula Astro D2400521 |
専用アプリでスマホをリモコンとして使える |
約91.2x82x89.2mm |
約380g |
854×480 |
100 ANSI lm |
記載未確認 |
|
XGIMI(エクスジミー) Halo+ |
フレーム補間で映像のブレを防止 |
記載未確認 |
記載未確認 |
1920×1080(フルHD) |
900 ANSI lm |
記載未確認 |
|
DMM.make(ディーエムエムドットメイク) DMM.make CINEMA LIGHT DKS-LGT1 |
最大115インチ画面を投影 |
425×420×140mm |
約4kg |
854×480※フルHD入力対応 |
150 lm |
LED |
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