体調を詳しく監視する超多機能ワイヤレスイヤホン「OpenEarable 2.0」予約開始 おすすめ商品も

Moovoo編集部,Taniguchi Munenori
公開: 2025-04-17

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ドイツのOpenEarableは、完全にオープンソースのAIプラットフォームを搭載する「真のワイヤレスオーディオ」をうたう完全ワイヤレスイヤホン「OpenEarable 2.0」を開発し、予約受付を開始しました。


詳細な体調管理モニタリングができる

OpenEarable 2.0は完全ワイヤレスイヤホンであるため、スマートフォンなどBluetoothでペアリングした再生機器から音楽をストリーミングできるのは当然ですが、このイヤホンはそれだけでなく、デュアルコアArm Cortex-M33プロセッサーと多数のセンサー類を内蔵して、多種多様なバイタルパラメーターを測定・収集し、スマートフォンアプリに表示できるようになっています。

各センサーの役割を順に説明していくと、まず超低周波音および超音波マイクはユーザーの心臓活動を追跡するためと、本人確認に用いられます。また骨伝導マイクは、食事や会話、睡眠中の歯ぎしりなどの追跡などに使用されます。

さらに、パルスオキシメーターによる血中酸素濃度追跡により、ストレス強度や睡眠時無呼吸の検出が可能。光学式皮膚温度センサーは体温の監視や排卵の追跡などに利用できます。他にも、呼吸数の測定や運動状況を追跡する9軸慣性計測ユニット(IMU)、口の中の動きを検知する外耳道圧センサーなどを搭載しています。

OpenEarable 2.0

独研究チーム、ソースコードを公開

OpenEarable 2.0はドイツ・カールスルーエ工科大学(KIT)のトビアス・レディガー博士とその研究チームが設計・開発しました。そのハードウェアおよびソフトウェアは、いずれもオープンソースとして公開されており、アプリ開発者はこのイヤホンの機能を使ったアプリケーションを自由に開発できます。なお、このイヤホンの開発に関する科学研究論文は今年3月に発表済みです。

OpenEarableは専用の「Flutter」アプリAndroid版、および開発者限定のiOS TestFlight版)を用意しており、そのソースコードをGithubで公開しています。さらに、開発者が独自に構築するカスタムアプリからOpenEarable 2.0の様々な機能を利用するための機能ライブラリーや、イヤホンのファームウェアもオープンソースとして公開しています。

XperiaやGoogle Pixelの一部から音楽再生が可能

完全ワイヤレスイヤホンとしての仕様は、通信規格にBluetooth LEを採用、ソニー Xperiaの一部や、Google Pixelの一部といったLE Audio対応のスマートフォンやプレーヤーデバイスから音楽を再生できます。なお、記事執筆時点でiPhoneはLE Audioに対応していないため、OpenEarable 2.0とiPhone間で音楽をストリーミングすることはできません。

内蔵バッテリーによる連続使用時間は最大で8時間。充電端子にはUSB-Cを採用しており、45分ほどでフル充電できます。

ロディガー博士は、このプラットフォームがユーザーの生理学的パラメーターを正確かつ確実に取得でき、その測定結果は既存の標準的な測定よりも高精度だということがわかった」「OpenEarable 2.0により、ウェアラブル技術の現状を改善するだけでなく、全く新しい応用分野を開拓することができる」と述べています。

まずは開発者向けのキットから

OpenEarable 2.0

現在、OpenEarable 2.0は開発者向けのキットとして2348ユーロ(約38.3万円)で予約受付中。2025年第2四半期出荷予定となっています。

最近のAIの発達もあり、今後はこのような高機能かつ、ユーザーの健康状態をモニタリングできる、高度なイヤホンが増えてくるかもしれません。

なお、OpenEarable 2.0はあくまで開発者向けの製品となるため、その価格を含め、われわれ一般消費者からは扱いにくいところも多々あります。では、いま誰でも手に入れられる、市販の完全ワイヤレスイヤホンのなかで、同じようにユーザーの健康状態を追跡管理できる製品はどんな物があるでしょう。以下では、その代表的な製品をご紹介します。

〈編集部PICK UP!〉健康状態を追跡管理できる完全ワイヤレスイヤホンのおすすめ商品

1. Anker「Soundcore Liberty 4」

PICK UP!
  • Anker
  • Soundcore Liberty 4

  • 税込み11,990円(Amazon)
  • ストレス値測定や姿勢リマインダー機能を搭載

  • ソニーが開発したBluetoothコーデックLDACを搭載。対応するプレーヤーとのペアリングにより、ハイレゾ音質での再生が可能。ユニットごとにダイナミックドライバーを2つ備え、クリアで細やかなサウンド再生や、3Dオーディオの再生に対応し、ノイズキャンセル/外音取り込み機能も備えます。

    ヘルスモニタリング関連としては、心拍計測機能を搭載し、そのデータを利用したストレス値測定、ワークアウト機能、姿勢リマインダー機能を搭載しています。

通信規格:Bluetooth 5.3
コーデック:SBC / AAC / LDAC
再生:最大9時間連続再生
充電時間:イヤホン約1時間、充電ケース約2~3時間
防水:IPX5

2. Cleer「ARC 3 Sport Pro」

PICK UP!
ARC 3 Sport Pro
  • Cleer
  • ARC 3 Sport Pro

  • 税込み21,772円(楽天市場)
  • Dolby Atmosに対応

  • LDACやaptX Adaptive(最大96kHz / 24bit)など豊富なコーデックおよび立体音響のDolby Atmosに対応。オープンイヤー型ながら独自の特許技術で低音を自動調整し力強いサウンドを提供します。

    心拍数と血中酸素濃度計測機能を搭載。装着時の動きを検知し、運動データに基づいたAI個人トレーナーとしてCleer+アプリを通じて最適なワークアウトを提案します。

通信規格:Bluetooth 5.4
コーデック:SBC / AAC / aptX(Adaptive, LL) / LDAC
再生:最大9時間連続再生
充電時間:記載なし
防水:IPX7

3. Beats「Powerbeats Pro 2」

PICK UP!
  • Beats
  • Powerbeats Pro 2

  • 税込み36,182円(Amazon)
  • iPhoneとの連携に便利

  • アップルH2チップ搭載で、iPhoneとの連携が非常に便利。イヤホンの装着具合を内蔵マイクで把握し、ユーザーに最適なサウンドに調整可能。ノイズキャンセル機能。

    Beats製品で初めてワークアウトのための心拍計測機能を搭載。「Open」、
    「Nike Run Club」、「Runna」、「Ladder」、「Slopes」 などお気に入りのフィットネスアプリと連携可能。

通信規格:Bluetooth 5.3(H2チップ仕様)
コーデック:SBC / AAC
再生:最大10時間連続再生
充電時間:イヤホン約1時間、充電ケース約2~3時間
防水:IPX4
ライター兼クリエイター
Taniguchi Munenori
ライター。ガジェット全般、宇宙、科学、音楽、モータースポーツetc... 電気・ネットワーク技術者。
実績媒体:TechnoEdge、Gadget Gate、Engadget日本版、Autoblog日本版、Forbes JAPANほか

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