iFLYTEK VOITER SR302PROをレビュー オフライン対応AIライティングレコーダー
商談や社内会議での面倒な文字起こしの負担を軽減してくれる機能を備えたボイスレコーダーが発売され、オフィスや教育、医療などのさまざまな現場で活用される機会が増えてきました。
Moovoo編集部ではこのたび、iFLYTEK JAPAN AI SOLUTIONS株式会社から、オフライン録音に対応したモデル「VOITER SR302PRO」の無償貸与を受け、実際に使用してみました。
AIボイスレコーダー選びで迷っている方はぜひ参考にしてください。
iFLYTEK(アイフライテック)とは
iFLYTEK(アイフライテック)は、1999年に中国で設立されたAIデバイスの開発とAIソリューションを提供する企業です。世界各地に拠点を構え、2020年には日本法人を設立して国内でも電子デバイスなどの製品を販売しています。
2022年には今回紹介する「VOITER SR302PRO」を日本市場でリリース。その後も独自の音声翻訳技術を搭載した翻訳機「Smart Translator」などの様々な製品を展開している。
VOITER SR302PROの概要
VOITER SR302PROは、オフラインに対応した文字起こし機能を実装したボイスレコーダーです。
マイクは本体上部の左右2か所と、円形の操作部を囲むように四隅に各1つの計6個を搭載。これにより、最大5m離れた音声の集音と、360°集音を可能にしています。
電池は充電式で、フル充電状態なら録音(文字起こし)は最大7時間、待機状態なら最大28日持ちます。
オフライン対応のメリット
デバイス側で文字起こしまでしてくれるので、通信環境が悪い場所での使用や、オンライン上での情報漏洩の心配がないほか、文字起こし機能の利用にクラウド使用料がかかったり、課金されたりすることなく使い放題と言える点もポイントです。
レビューの画像はいずれも編集部撮影
本体サイズは約117.5×46×15mm、重さは約99.6g。
画像の通り、編集者が使っているボールペンと比べてもコンパクトなサイズで、ジャケットのポケットやペンケースなどにも収まるサイズです。
VOITER SR302PROを実機レビュー
ここからは、さっそくVOITER SR302PROのレビューを紹介します。
側面の電源ボタンを入れると、ホーム画面が起動します。横にスライドすると、「モード選択」「ファイル」「設定」を選択することができます。
実際に録音してみましょう。「モード選択」画面は起動段階では「自動モード」になっているので、「会議モード」や「講演モード」など、その他のモードを選択したい場合はここで選択します。
もう一度画面をタップするか、本体の録音ボタンを押すと録音が始まります。
録音が始まると、自動的にリアルタイムで文字起こしが始まり、本体の画面には録音時間と会話の内容が表示されます。
省電力モード中は、しばらく時間が経つとホーム画面が暗くなりますが、停止ボタンを押すまでは録音が続いています。一時的に録音を止めたい場合に使う一時停止ボタンがホーム画面上に分かりやすく表示されるので、あわてずに操作できます。
ファイルへの書き出し
VOITER SR302PROの電源を入れた状態で、付属のUSBケーブル(USB type-Cケーブル)でパソコンに接続すると、ファイルを書き出すことができます。
上の画像は編集部員のパソコン画面です。Windows搭載のPCですが、事前の設定などは不要で接続は非常にスムーズでした。なお、Macの場合は別途「Android File Transfer」のインストールが必要です。
ファイルは日付ごとに自動でフォルダに分類されます。該当のフォルダを開くと、音声ファイルとワードファイルで簡単に開くことができます。
パソコンへの書き出し方法は、以下の公式YouTubeでも紹介されています。
コンセプトと使い勝手は高評価
今回編集部では、複数のミーティングや取材などの場面で使用してみました。
VOITER SR302PROがあれば、クリアな音声の録音データが残せることに加え、自動で文字起こしをしてくれるというコンセプトは、複数の編集部員からも高い評価でした。使い方は通常のボイスレコーダーとまったく同じで、音声データにワード形式のテキストファイルが付属するイメージです。
オフラインでも使用でき、文字起こしやデータの保存に追加の料金がかからないのもポイント。多くの場面で使いたいビジネスや教育、医療などのシーンでは特に活躍するでしょう。
文字起こしファイルの使い勝手はいま一歩
気になる文字起こしについては、評価が分かれました。
文字起こしの精度については、おおむね正確にテキスト化している印象で、特に少人数での会議や会話の録音に向いていそうです。
一方、話者は認識しないので、何人もの人物が話す会議などのファイルを整える際には、分類の手間がかかりそうです。
また、読みにくくならないように適当な箇所で改行が入るのですが、その改行箇所が、話の切れ目や人物の入れ替わりの箇所とは必ずしもなっていなかった点も、今後の精度向上に期待したい部分です。
編集部員A
2人程度の会話なら、内容を比較的正しく認識していて、漢字変換も適切になされている印象でした。
編集部員B
固有名詞についてはうまく認識できない場面もあり、人名や地名が何度も登場する会議や講演のファイルは、変換の手間がかかりそう。
なお、iFLYTEKではAIによる自動話者分離機能を備えた「VOITER SR502J」を販売しています。
こちらは録音データを専用WEBアプリで管理・編集ができます。オフラインでの文字起こしはできないので、用途に合わせて選択してください。
まとめ
AIライティングレコーダー VOITER SR302PROのレビューをお届けしました。
見た目も使い勝手も通常のボイスレコーダーと同じで、編集部員からも「ほしい」という声が上がりました。オンライン上にデータをあげる必要がないので、機密が気になる場面での使用にはおすすめです。
また、高齢化の進展に伴い、会話が聞き取りにくいという方が使用する、といった場面も想定できそうです。リアルタイムで会話がテキスト化されるので、会話の助けになるほか、後で聴き返すという使い方も可能です。
一方、一般的な会議の文字起こしに活用したい方は、話者分離ができる「VOITER SR502J」を検討すると良いでしょう。
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