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2012年11月24日、風の力を受けて航行するセーリングヨットの世界最速記録(500m平均)に挑んだポール・ラーセン氏は、特別に用意されたVestas SailRocket IIに乗り、時速121.21kmを記録した。それ以来、この記録は破られることなく維持されてきた。
そしていま、スイスで発足した新たなプロジェクト「SP80」が、この記録を打ち破るための新しい船体を開発している。
SP80プロジェクト発足
2016年にスイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)で出会った3人の海洋スポーツ愛好者は、セーリングヨットの世界最速記録を破ることを目標に「SP80プロジェクト」を立ち上げた。
2019年には最初のスポンサーが付きEPFLの協力を得て、研究設備を利用できるようになり、エンジニアや学生がボランティアでプロジェクトに参加。
2021年にリシャール・ミルがタイトルパートナーとなり、イタリアのPersico Marineがヨットの建造を担当。2022年には戦闘機のようなデザインで、凧を使って推進するヨットが完成した。
レマン湖でテストを実施
2023年8月、チームはフランスとスイスにまたがるレマン湖で進水式を実施した。さらにフランスのルカート湖へ移り、凧を使っての高速走行テストを実施、そこでは最高時速74kmを記録。
世界記録への挑戦
チームはテストで得たデータを分析し、さらに高速での走行を可能とするためにフォイルの形状改善を実施中だ。そして2024年内にも、もう一度テストを実施するための計画を立てている。
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戦闘機のようなセーリングヨットが、もうすぐ世界記録を打ち立てるかも?
SP80 / Guillaume Fischer