家族の病気をきっかけに奈良に移住し、無農薬の野菜作りを始めたシンガーソングライターの小原未樹さん。畑仕事と歌を歌うことを行き来する生活で見えてきたものは何だったのか、お話を伺ってきました。
畑仕事と歌を唄うこと
Q:音楽と畑仕事と両方やっていて良かったことは何ですか?
小原:すごい都会で、ばっちり化粧をして少し良い服を着て、いっぱい歌を歌って、ライブをする。そして、帰ってきて次の日の朝、数時間後には土の上にいる。そこには何の差もない。立っている場所が違うだけで、自分は自分で、中身は一緒。面白い生活をしているなと思う。
小原:二足の草鞋を履くというよりも、草鞋を何足履いていようが、その草鞋を脱いで裸足になる。ある場所では、こういう一枚をまとって、こういう自分がいるというコミュニティがある。
その一方で違うコミュニティだったら、違う一枚をまとって違う自分がいる。でも、元々はひとつ。何をやっていてもひとつという感覚。アーシングをするみたいに、裸足で歩いていたい。
裸足になって、畑と音楽の間を行き来する小原さんの姿は、しなやかで、力強くもあり、自由に生きる為のヒントが詰まっているように見えました。