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実に面白い試み……。横浜市のオリーブ農園で2023年11月上旬に開かれた「農業ガールズコレクション」(NGC)を取材した、率直な感想だ。運良く初回に立ち会えたNGCが今後、各地で開催される可能性を感じている。
「映える」場所で
NGCは、「農業×ファッション×アート」の三つを融合させたエンタメプラットフォームを目指すという。まず、農地でファッションショーを開くアイデアが光る。農地は時期を選び、天気に恵まれさえすれば、実に「映える」場所となるからだ。取材日は動画と写真から分かるように、太陽の光が降り注ぐ晴天だった。
しかも、今回は横浜市緑区鴨居町にある「横浜オリーブ」の農園が舞台となった。読者も「横浜でオリーブ栽培?」と驚くに違いない。耕作放棄地を再生する取り組みとして出発し、立派なオリーブの実をつけるに至っていた。
筆者は2020年3月までの約2年間、横浜で新聞記者をしていた。そこそこ横浜には詳しいはずだが、「ハマのオリーブ」の話は全く知らなかった。有限会社「串田設備」(串田賢司代表)が新規事業として取り組んでおり、化学肥料や農薬を使わない「循環型農業」を目指しているのも興味深い。
交流会では海外オリーブオイルの試飲も行われ、串田さんがオリーブ愛あふれる男性だと知れた。来年の収穫期に再度訪問して、今度は「横浜オリーブ物語」を動画にすることを検討したい。
光るモデルの個性
初回のNGCは、地元の斉藤達也市議の紹介で、野球用品で知られるミズノとコラボした。モデルの女性たちは農作業でも使いやすいミズノウェアを華麗に着こなし、ランウェイに見立てたオリーブ農園の小路を颯爽と歩いた。
彼女たちはNGC開催前に現地に来て、農園の作業にも携わったという。さらにウェアのお披露目後には、自らマイクを握って、製品の特徴をPRしていた。
単にウェアを着こなすだけでなく、実感のこもった製品紹介をしてこそ、モデルの個性もより光る。ファッションショーのあり方としても工夫を感じた。
盛り上げに工夫の余地も
横浜オリーブのTシャツとオリーブ収穫用バッグを、JA横浜のスタッフが披露したのも親しみが持てて良かった。ショーの後には関係者が集まり、親指と人差し指で「オリーブポーズ」を作り、仲良く記念写真を撮っていた。
農業ガールズコレクション代表の松倉杏奈さんは「これからも開催していきたい」と継続に意欲を示す。
次回に向けてバージョンアップを図るとしたら、ショーの最中の盛り上げ方だろう。来場者は農業関係者が多くなることから、ファッションショーには馴染みが薄い。今回、皆さん拍手はしていたが、声を出して盛り上げていいのか、モデルへの呼びかけOKなのかが分からず、戸惑っている様子も見られた。
DJのような回しができる司会者を立てると、より魅力がアップするに違いない。
筆者は普段、都心のコンクリートジャングルで日々の生活を過ごしている。それだけに農地に行くだけでも楽しい。さらにNGCだとエンタメ要素も加わる。次の開催にも足を運び、パワーアップする姿を見てみたい。