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前明石市長・泉房穂さんに聞く「初志貫徹」の秘けつ「強い目的意識とゴールを見る」

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泉房穂さん(59)が2023年4月、3期12年務めた兵庫県明石市長を退任した。地方政治家として存在感を放った泉さんには、かねてから「周囲に反対されても初志貫徹する秘けつ」を聞いてみたかった。この度、チャンスを得て、地元の明石に行ってきた。

飛びきりの情熱で

泉さんは任期中、18歳までの医療費ゼロ(所得制限なし)など子ども施策の「5つの無料化」を実施。明石を全国の自治体が注目する「子どものまち」に変えた。しかし、実はそれらの導入時、市役所や議会からは反対され、非常に苦労した。

それでも、なぜ、できたのだろうーー。その突破力の肝は、bouncy動画の視聴者にも役に立つと考えた。

そんな泉さんの経歴をざっくり振り返る。

東大教育学部卒業、NHKディレクター、弁護士、衆議院議員、そして明石市長......。

並べると、実にピカピカだ。世襲が多い国会議員も経験していることから、経済的に恵まれた環境で育ったようにも見える。

ところが実際は異なる。明石の漁師の家庭で育ったが、「家もそれほど裕福でなかった」。さらに4つ年下の弟には障害があった。今から半世紀以上前、世の中が障害者に向けていた視線が今よりもずっと厳しかったことは容易に想像がつく。泉さんも数え切れぬほど、悔しい思いをした。

そうした中、泉さんは「ふるさとの明石が『冷たいまち』だと自分には思えて、理不尽さを感じていた」。そして、わずか10歳の時「『冷たい明石』を『優しい明石』にしたい」と誓いを立てた。

そして前述のような歩みを進め、2011年に念願だった明石市長の座につく。

自治体トップは誰しも熱い思いを語り、票を集めて、選挙を勝ち抜く。その中でも、泉さんは飛びきりの情熱を持っていた。

人柄は謙虚でシャイ?

ネット社会が到来し、SNSによって情報が瞬時に伝達されるようになって久しい。フィルターバブルと呼ばれる情報の偏りは懸念されるものの、多量の情報はバランスを取る方向にも作用する。我々は社会の中で、「我を通す」より、ますます「空気を読む」方に傾斜していないだろうか。

ましてや、何かやりたいことに対して、強く「反対!」「ダメ!」と言われた時、心が折れやすくなってはいないか。筆者は自分の思考・行動パターンに、こうした傾向を感じている。その分、泉さんが「我が道」を歩めた姿が眩しく映る。

市長時代にその発言が時に物議を醸してきた泉さんだが、元来の人柄は謙虚でシャイなのかもしれない。

「自分がやりたいことを突破していく上でのアドバイスをお願いします」。インタビューでこう向けた時、泉さんは、椅子の背もたれにのけぞりながら笑った。

「いやー、私は人にアドバイスできるようなキャラクターでもないので。あまり人さんに何か言えるほどの人生でもないですね」

「思い込み、古い発想が入り過ぎている」

そう前置きしつつも、言葉を続けた。挙げたポイントは「強い目的意識とゴールを見る」ことだ。

泉さんが市長になった目的意識は、はっきりしている。そこがクリアだったことから、具体的な手を打てた。原点がないと始まらないのは、何をやるにしても同じだ。

そして、「ゴールを見る」ことについては、ゴールシーンから逆算して今すべきことを考える必要性を語った。

「今の明石の状況は、ある意味、読み通りですから。こうなると自信があって市長になって、12年かけてやってきたので」

「自分がすごいだろうという意味でなくて、今の時代のこのシチュエーションにおける『やるべきこと』を、しっかりと考えてやるだけ。多くの人は思い込みで、古い昔の発想とか色々なことが入り過ぎている。一般論としてこうあるべきだとか、一般論としてこうすべきだに引っ張られている」

動向から目を離せない

インタビューの後、明石駅前の施設や路上で撮影を行った。泉さんに気付いた市民らが、声をかけたり記念写真を求めたりする姿を見た。市長は退いたものの、その人気ぶりはなかなかだ。

さらに泉さんは、Twitterで47.5万人ものフォロワーを抱えている。その発言は時に大きな注目を集める。この記事を執筆している2023年7月10日夜にも、泉さんのつぶやきがネットニュースの記事になっていた。

泉さんは、小学生から大学生向けの「こども政治塾」を開講する構想を持つ。「政治の可能性」を信じている泉さんらしい。始動したら、是非とも、動画としてお届けしたい。

泉さんは今年、誕生日を迎えても、まだ60歳。政治の世界でも再活躍できる年齢だ。ご自身が認めるようにキャラは独特だが、手腕への期待も高い。

ネット上でもリアルでも、泉さんの動向からは当面、目を離せなそうだ。

CREDIT
Videographer/Writer/SNS :高野 真吾

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