〈プロ解説〉ブルーレイとDVDの違いとは、画質・音質・容量などに注目
映画を観たり、テレビ番組を録画したりするのに使用する円盤型のディスク。現在主に流通しているのが、DVD(ディー・ブイ・ディー)とBlu-ray(ブルーレイ)の2種類です。ただ、両者の違いについては意外と知られておらず、機器やディスクを購入する際に迷う方も多くいます。
そこで、似て非なるDVDとブルーレイについて、違いや、それぞれに適したユーザー、選び方まで詳しく解説します。
目次
見た目の違い|どちらも直径12cmで同じ
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DVDとブルーレイでは画質や容量(記録時間)に差があり、使われている技術も世代が異なります。しかし、どちらのディスクも外形直径が12cmで見た目は同じ。これが、DVDとブルーレイの違いをわかりにくくしている原因だといえます。
ポイント解説
ここではDVDとブルーレイという、同じように見えて種類の異なるディスクが存在することを知って頂ければ充分です。余談ですが、音楽CDもサイズが同じです。紛らわしいですね。
画質の違い|ブルーレイの方が約6倍も高精細
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ユーザー体験の観点では、DVDとブルーレイの重要な違いが「画質(画素数)」です。
DVDは1996年に製品として登場して以降、世界に広く浸透しています。DVDの画質の基本となる画素数は、日本向けの場合、NTSC規格に沿った720×480(約35万画素)。これは、当時の放送システムや家庭用VHSレコーダーに適した水準です。
一方、ブルーレイは2003年頃に登場し、1,920×1,080(約207万画素)でDVDの約6倍も高精細です。これは、現在主流の地上デジタル放送やBSデジタル放送(2K)に適した水準です。
ポイント解説
現在では衛星を使った4K放送(3,840×2,160/約830万画素)が受信可能になり、それに適した「Ultra HD ブルーレイ」が登場し、対応するレコーダーやプレーヤー、ディスクも発売されています。
容量の違い|ブルーレイには最大128GB容量も
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DVDとブルーレイではディスクサイズこそ同じですが、ブルーレイはより高精細な映像を長時間記録することができます。なぜなら技術面に違いがあり、DVDは赤色レーザーを、ブルーレイはより波長が短く高密度記録が可能な青色レーザーを使用しているからです。
録画時間については、基本画質や画質設定によって異なるため、単純に比較することはできません。ただ、DVD・ブルーレイそれぞれの解像度に応じた画質を維持した状態であれば、片面1層で映画1本分(約2時間)を録画できるようになっています。
ポイント解説
ちなみに4K放送の録画に対応するため、ブルーレイを3層/4層に重ねて大容量化が図られた「BDXL」規格もあります。
DVD |
ブルーレイ(Blu-ray) |
|
---|---|---|
1層 |
4.7GB |
25GB |
2層 |
8.5GB |
50GB |
3層 |
ー |
100GB |
4層 |
ー |
128GB |
音質の違い|ブルーレイはより高音質、多チャンネルに対応
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DVDよりも大容量化されたブルーレイでは、より高音質(高密度)で多チャンネル(最大8ch/96kHz/ロスレスのドルビーTrueHDなど)な音声の収録も可能です。
そのため、対応するソフトやAVアンプ、スピーカーなどの機器をそろえれば、映画館と遜色のない高品位なサラウンドサウンドを家庭でも楽しむことができるのです。
種類の違い|DVD-R、DVD-RW、BD-REなど
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まず、映画などのコンテンツを収録して市販されているディスクは、レコーダーなどを使ってデータを書き換えることができないタイプで、「ROM(リード・オンリー・メモリの略称)」と呼ばれます。購入したディスクに誤って別の動画を記録してしまう心配がなく、安心して利用できます。
また、収録されているデータは物理的な凹凸で記録されているので、正しく保管すれば消滅することはなく、数十年と非常に長い寿命が期待できるのも特長的です。
次に録画用のディスクですが、DVDもブルーレイも書き換えの機能性によって種類が分かれます。主なタイプとしては、一度だけ録画できるRecordable(レコーダブル)と、何度も繰り返し録画できるReWritable(リライタブル)があります。
種類 |
DVD |
ブルーレイディスク |
特徴 |
---|---|---|---|
ROM |
DVD-ROM |
BD-ROM |
読み出し専用で書き換えはできない |
R |
DVD-R |
BD-R |
一度だけ録画/記録ができる |
RW/RE |
DVD-RW |
BD-RE |
繰り返し録画/記録ができる |
「DVD-R」と「BD-R」は一度だけ録画が可能で、書き換えはできませんが、上書きしてしまう心配がありません。また、記録したデータが比較的長持ちすることから、番組を長期間保存したいアーカイブ用途などに適しています。
「DVD-RW」と「BD-RE」は何度も書き換えが可能で、繰り返し使用できることから経済的で便利です。ただ、データの書き換えが度々ある場合、最近ではHDD(ハード・ディスク・ドライブ)が利用されるケースが多い印象です。
ポイント解説
他にも、繰り返し録画再生できるメディアとして「DVD+RW」や「DVD-RAM」などもあり、それぞれ特徴がありますが、現在ではほとんど使われていません。結論としては、録画を長く保存したいなら、DVD-R(録画用)またはBD-Rを使用するのがおすすめです。
DVDとブルーレイ、どちらが自分にぴったり?
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一般的な家庭で放送チューナー内蔵のHDDレコーダーを新しく購入する場合、ほぼ例外なくブルーレイとDVD両方の録画再生機能を搭載しています。そのため、映画や音楽などのコンテンツを収録したディスクは、ブルーレイ版でもDVD版のどちらでも問題なく再生できます。
最近のテレビにあわせた画質を楽しむならブルーレイ
現在多くの家庭にあるテレビは少なくとも、ハイビジョン(1,280×720や1,366×768画素)以上に対応していることが考えられ、今やフルHD(1,920×1,080画素)テレビも当たり前です。さらに、これからテレビを買い替えるなら4K(3,840×2,160画素)テレビが主流になりつつあります。
一般的にブルーレイ版よりも安く購入できるDVD版を高画質対応テレビで視聴する場合、引き伸ばされることによって映像がボヤけたように見えてしまうので、画質面ではブルーレイがおすすめです。
4Kテレビには「Ultra HD ブルーレイ」
最近では4K解像度のブルーレイとして「Ultra HD ブルーレイ」が流通しています。4Kテレビを利用しているなら、その画質性能を発揮させる意味でも「Ultra HD ブルーレイ」が再生できるプレーヤーとブルーレイディスクの利用をおすすめします。
録画でも同じことがいえます。現在の地上/BSデジタル放送はHD(1,440×1,080画素)なので、画質を落とさず保存したいならブルーレイディスク(BD-R)の利用をおすすめします。
DVDにフルHD動画を記録できるAVCHDという規格もありますが、再生するには対応するレコーダーなどの機器が必要です。
ポイント解説
画質にこだわらずに映画や音楽をできるだけ低コストで楽しみたい方は、DVDプレーヤーとDVDの組み合わせが最も有利です。一方で、テレビがハイビジョン以上に対応していて、画質も重視したいならブルーレイレコーダーとブルーレイディスクの組み合わせをおすすめします。
続いては、筆者が選ぶDVD・ブルーレイ対応機器3選
おすすめポイント
再生だけのDVDプレーヤーであれば、パナソニック製品でも手頃な価格で入手できます。こちらのモデルは「DVD-VR CPRM」再生に対応し、市販の映画や音楽ソフトだけではなく、他のレコーダーで放送番組を録画したディスクも再生できます。格安ブランド製品よりも安心して使用できる点も魅力です。機能面では、音楽CDをはじめ、CD-R/RW 、DVD-R/+R 、DVD-RW/+RWと多彩なディスクに対応しているほか、USBメモリの音楽や写真の再生もできます。リモコンが付属しているのもポイントです。
おすすめポイント
Ultra HD ブルーレイ再生が可能なシンプルモデル。もちろんCDの再生や、DVD、ブルーレイの高画質再生もできます。Ultra HD ブルーレイ再生は、HDR10+およびドルビービジョンといったHDRフォーマットに対応し、コンパクトながら高画質志向のモデルです。ブルーレイレコーダーは持っているけど、4Kテレビを購入したことで、4K高画質のUltra HD ブルーレイを再生したい方の追加用途にもピッタリです。
おすすめポイント
画質と音質で最高峰の、Ultra HD ブルーレイ対応HDDレコーダー。マニアに好評の再生専用機DP-UB9000の設計思想を受け継ぎ、ガッチリとした筐体に、4KチューナーとHDD/Blu-ray録画再生機能を搭載しています。ネット動画の再生にも対応し、あらゆる高品位コンテンツの魅力を余すところなく引き出す性能と機能を満載。音声のデジタル出力も非常に高品位で、高音質で楽しめるのも大きな魅力。最高を目指すならこの1台で決まりです。
〈編集部ピックアップ〉DVD・ブルーレイ対応機器、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
そのほかの人気モデルをご紹介します。Moovoo編集部が、ECサイトの人気ランキングなどからピックアップしました。
外観 |
商品名 |
特長 |
サイズ |
重さ |
再生/録画 |
対応メディア |
出力端子 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【筆者おすすめ】パナソニック DVD-S500 |
手頃な価格の国内大手メーカー製DVDプレーヤー |
幅310×高さ39×奥行204mm(突起部含まず) |
1.1kg |
再生のみ |
DVD-ROM、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-RWほか |
コンポジット×1、アナログ音声×1 |
|
【筆者おすすめ】パナソニック DP-UB45 |
Ultra HD ブルーレイ対応、4Kやハイレゾ音源が楽しめる |
幅320×高さ46×奥行193mm(突起部含まず) |
1.2kg |
再生のみ |
BD-ROM(Ultra HD Blu-ray)、BD-RE、BD-R、DVD-ROM、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-RWほか |
HDMI×2(映像+音声/音声のみ)、同軸デジタル音声×1、光デジタル音声出力 |
|
【筆者おすすめ】パナソニック DMR-ZR1 |
4Kチューナー内蔵、6TB容量のハイエンドモデル |
幅430×高さ87×奥行300mm(突起部含まず) |
13.6kg |
録画にも対応 |
BD-ROM(Ultra HD Blu-ray)、BD-RE、BD-R、DVD-ROM、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-RWほか |
HDMI×2(映像+音声、音声のみ)、同軸デジタル音声×1、光デジタル音声×1 |
|
ソニー BDP-S1500 |
1秒以下で高速立ち上げ |
幅230×奥行194×高さ39mm(最大突起含む) |
0.8kg |
再生のみ |
BD-ROM、BD-RE、BD-R、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-RW、USB、HDDほか |
HDMI×1、同軸デジタル音声×1 |
|
ソニー BDP-S6700 |
より滑らかで精細な画質へアップコンバート |
幅255×奥行192×高さ39mm(最大突起含む) |
0.9kg |
再生のみ |
BD-ROM、BD-RE、BD-R、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-RW、USB、HDDほか |
HDMI×1、同軸デジタル音声×1 |
|
ソニー UBP-X800M2 |
HDR非対応4Kテレビも高画質に |
幅430×奥行265×高さ50mm |
3.8kg |
再生のみ |
BD-ROM(Ultra HD Blu-ray)、BD-RE、BD-R、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-RW、USB、HDDほか |
HDMI×2(映像/音声×1、音声×1)、同軸デジタル音声×1 |
|
TASCAM BD-MP1MKII |
音響にもこだわる業務用モデル |
幅482.6×奥行280.7×高さ44mm |
約2.64kg |
再生のみ |
BD25、BD50、BD-ROM、BD-R、BD-RE、DVD-ROM、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-DA、USB、SDカードほか |
HDMI、XLR、同軸デジタル音声、RCA |
|
パナソニック DMP-BD90 |
高速起動で快適操作 |
幅245×奥行175×高さ38.5mm(突起部含まず) |
0.8kg |
再生のみ |
BD-RE、BD-R、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-RWほか |
HDMI×1 |
|
パナソニック DMP-BDT180 |
ネット動画も高画質で楽しめる |
幅312×奥行180×高さ43mm(突起部含まず) |
1kg |
再生のみ |
BD-RE、BD-R、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-DAほか |
HDMI×1 |
|
LG BP350Q |
A4用紙より幅が小さいコンパクトサイズ |
幅270×奥行195×高さ43mm(突起部含まず) |
約0.85kg |
再生のみ |
BD-ROM、BD-RE、BDMV/BD Live、DVD-ROM、DVD-R、CD-R、USBほか |
HDMI×1 |
|
東芝 DBP-S500 |
映画本来の動き&質感を楽しめる |
幅260×奥行194×高さ43mm |
約1kg |
再生のみ |
BD-RE、BD-R、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-RW、USBほか |
HDMI×1 |
|
デノン DN-500BD MKII |
施設での使用を想定した業務用モデル |
約幅483x奥行273x高さ44mm |
約2.7kg |
再生のみ |
BD-RE、BD-R、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-RW、USBほか |
HDMIx1、XLR×2、RCA×2、RCA 7.1ch×8、同軸デジタル音声×1 |
|
グリーンハウス GH-BDP1D |
ピクチャーインピクチャーに対応 |
幅260×奥行190×高さ45mm |
約930g |
再生のみ |
BD-ROM、BD-RE、BD-R、DVD-ROM、DVD-R、DVD-RW、CD-R、CD-RW、USBほか |
HDMI×1 |
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