磯竿の推奨モデル12選。初心者もバッチリ楽しめる!
釣りをするなら、1本は持っていたい磯竿。手軽に楽しめる堤防釣りから、磯場での大物釣りまで幅広く利用できます。磯釣りの人気魚であるグレ(メジナ)やイシダイ、イサキ、ブリ、ヒラマサなどはもとより、堤防からも狙えるチヌ(クロダイ)やカサゴ、メバル、タチウオといったさまざまな魚種が対象になります。
それだけに、市販されている磯竿は多種多様。そこで、磯竿を選ぶときのポイントをわかりやすく解説し、初心者向けのリーズナブルなモデルからベテランアングラーも納得の逸品まで紹介します。
そもそも磯竿って何?
磯釣りの魅力は、なんといっても野趣に富んだフィールドで大物と出会うチャンスが多いこと。磯には地続きの「地磯」と渡船で行く「沖磯」に大別されますが、いずれにしても堤防や海釣り公園に比べて対象となる魚種が多く、魚影も濃いのが特徴です。磯竿は本来、その醍醐味を満喫できるように設計された専用ロッドです。竿先がやわらかく、ムチのように大きくしなる磯竿は、とてもエレガントです。
その一方で、磯竿は釣りビギナーとも相性のいいロッドです。事実、磯竿を堤防釣りなどで使うアングラーは大勢います。一般的な(汎用性が高い)磯竿は、海釣りの基本ともいえる「ウキ釣り」や「フカセ釣り」に適した構造になっているからです。
また、磯竿には、遠投ができるタイプもあり、大型の魚を狙う「カゴ釣り」「泳がせ釣り」にはうってつけ。堤防や小磯などで釣行を重ねていくと、「遠投できる磯竿がほしい!」と考える人は多いでしょう。
磯竿を選ぶときの5つのポイント
磯竿を選ぶときに注意したいのは、前述したように「汎用的な磯竿」と「遠投仕様の磯竿」の2タイプがあることです。同じ磯竿でも、竿の張りやガイドに違いがあります。
汎用的な磯竿は、長めのロッドに極小のガイドを使い、しなやかな張りが特徴です。一方、遠投仕様の磯竿(遠投磯竿)は、遠くに仕掛けを飛ばせるようにガイドは大きめで、ロッド本体もやや太く硬めになっています。
こうした違いがあることを前提に、それぞれのタイプについてロッド選びの基本を説明しましょう。
釣り方によって「号数」が決まる
磯竿を選ぶとき、まずチェックしたいのは「号数」です。号数は、磯竿の張りや硬さを表しています。厳密にいえば、その竿に適合するハリスの太さを指しています。たとえば、「1号」なら1号程度の細いハリスでも使える、「3号」なら3号ぐらいの太めのハリスが使いやすい、ということです。言い換えれば、磯竿の号数が大きいほど、竿は硬めで張りが強いため、より重いオモリが使え、大型魚にも対応できるのです。
汎用的な磯竿でフカセ釣りやウキ釣りをするには、1~2号程度が目安になるでしょう。なかでも、磯釣り入門には1.5号前後の竿がおすすめです。しなやかに魚の引きを吸収するため、細いハリスを使った仕掛けも使いやすいからです。もっと号数の大きい竿なら大物が掛かったときも安心ですが、竿の自重が大きくなり、初心者には扱いにくいかもしれません。むしろ、堤防などの釣りがメインなら、0.6~1.2号程度の磯竿でもいいでしょう。
遠投磯竿でカゴ釣りや泳がせ釣りをするには、2~5号程度を目安にするといいでしょう。なかでも、ビギナーには3号前後がおすすめです。カゴ仕掛けでもキャストでき、ブリやヒラマサなど回遊青物の強い引きにも対応できます。
磯竿の場合、号数(適合ハリス)とともに、その竿の「錘負荷」も確認してください。錘負荷は、どのくらいの重さの仕掛けを投げられるかを表しているので、とくに遠投仕様の磯竿では必須のチェック項目です。
一般的には長めの竿が有利
号数の次にチェックしなければならないのは、「長さ」です。一般的に、釣竿は短いほうが取り回しがよく、初心者にも扱いやすいといわれますが、磯竿に限っていえば、必ずしもそうとは言い切れません。ウキ釣りなどで長い仕掛けを使うため、相応の長い竿が必要になるからです。また、岩礁がある磯場では、長めの竿でないと魚を取り込むのが難しくなります。
したがって、汎用的な磯竿では5メートル前後、なかでも標準的な5.3メートルを目安に検討することをおすすめします。ただし、このサイズは他の釣法と比べると長めで、そのぶん重量も増します。また、風にあおられて、取り回しが難しくなる場面も考えられます。女性や体力に自信のない人は、もう少し短い5メートル以下の竿を選んだほうが無難でしょう。堤防や海釣り公園なら、このサイズでも十分に楽しめます。
遠投磯竿の場合は、長さに対する考え方も少し違います。一般的に遠投性能を最優先すれば、竿は長いほうが有利ですが、砂浜で使う投げ竿などとは異なり、足場の悪い磯(岩場)で長い竿を使って遠投するには、ある程度の経験が必要になります。したがって、磯釣りにあまり慣れていない人が、1本目の遠投磯竿を選ぶなら、4.5メートル程度のモデルをおすすめします。
できるだけ軽い竿を選ぶ
磯竿を選ぶときの最大のポイントは、前述の「号数(錘負荷)」と「長さ」ですが、竿の「重さ(自重)」もチェックしたいものです。磯釣りでは足場が悪く、強風に見舞われることもあるため、できるだけ軽い竿が扱いやすいのです。汎用的な磯竿の場合、200g程度であれば、それほど負担は感じないでしょう(遠投磯竿は設計上、汎用的な磯竿より重くなる傾向があります)。
竿の自重は、本体の素材によって大きく左右されます。素材はグラス繊維とカーボン繊維に大別されますが、一般的にカーボン繊維のほうが軽量で耐久性に優れています。したがって、カーボン含有率の高いほうが軽量化されているといえます。
ただし、実際に竿を伸ばして持ったときの感覚(持ち重り)は自重だけでなく、長さやガイド仕様など竿全体のバランスによっても異なります。一般的に同じ自重の竿であれば、手元が重く、穂先が軽い「低重心設計」のモデルのほうが扱いやすいといわれています。できれば、実際にリールを装着して感触を確かめるといいでしょう。
インナーガイドなら糸絡みの心配がない
リール竿は、道糸を通すガイドが竿の外側にある「外ガイド」のタイプが一般的ですが、磯竿には竿の内部に道糸を通す「中通し(インナーガイド)」のものもたくさんあります。中通しのタイプは、竿が風にあおられても道糸が絡むことが少ないため、磯場で愛用するアングラーは少なくありません。
ただし、中通しのタイプは糸通しに専用の道具を用い、セッティングにはある程度の慣れが必要です。最近は、その手間を軽減するモデルも発売されており、一概にはいえませんが、釣りビギナーが使うには少々、ハードルが高いかもしれません。
仕舞寸法をチェックしよう
磯竿には長めのモデルが多いので、携帯性にも留意したほうがいいでしょう。釣り場への携行や磯場での移動を考えて「仕舞寸法」をチェックしましょう。
磯竿には、「振出竿」と「並継竿」の2タイプがあり、それぞれ長所・短所があります。
振出竿は、竿先を内部に収納し伸縮させるタイプで、携帯性に優れていることが特徴です。
一方、並継竿は竿が複数に分割され、それらをつないで使うタイプ。携帯性では振出竿に劣りますが、一般的に遠投性能やキャスト感覚に優れているといわれています。
磯釣りでは岩場を移動することも多いため、初心者は携帯性を優先して振出竿を選ぶのもひとつの考え方です。一方、中・上級者はキャスティングテクニックを存分に発揮できる並継竿を選んでもいいでしょう。
「汎用タイプの磯竿」おすすめ8選
磯釣り入門者からベテランアングラーまで、多くの磯釣りファンにおすすめしたい、汎用性の高いモデルを紹介します。
ダイワの「リバティクラブ 磯風」は、堤防や海釣り公園で愛用されているロングセラーシリーズ。頑丈でクセのない調子に仕上がっており、手軽にウキ釣りやフカセ釣りを楽しむことができます。コスパにも優れ、初心者にはうってつけのモデルでしょう。
このロッドは、磯竿としてはやや短めですが、そのぶん軽量なので扱いやすいのが利点です。
ダイワの独自技術がブランクス(ロッド本体)やガイド、グリップなどに搭載され、中級者にも人気のスタンダードモデルです。振り込みやすく、しなやかに曲がってしっかりと魚を浮かせることができるので、磯場で本領を発揮するでしょう。
このロッドは、磯竿としての標準スペックなので、初心者にもおすすめのモデルです。
ダイワの最新テクノロジーを搭載した中通し(インターライン)タイプの磯竿です。竿の内部に超撥水ドライ加工が施されており、強風時でも糸絡みの心配がなく、操作性も抜群。また、高密度カーボン素材を使っており、軽量で粘りのあるブランクスに仕上がっています。中通しタイプでも糸通しが簡単なので、ビギナーにもおすすめです。
シマノの「ホリデー イソ」は、メガヒットを記録した人気シリーズ。リーズナブルなエントリーモデルですが、基本性能に不安はありません。堤防や海釣り公園だけでなく、磯場でも十分楽しめるでしょう。
このロッドは、磯竿として標準的なスペックで、初心者にはとくにおすすめです。
シマノの独自技術で、ブレやネジレを軽減するブランクスに仕上がっている磯竿です。振り込みから取り込みまで、フカセ釣りを存分に楽しめるでしょう。自重も抑えられており、操作性が高いことも魅力。上位機種に肉薄する基本性能で、コスパにも優れています。入門・初心者から中級者まで幅広い磯釣りファンにおすすめです。
ブレやネジレを抑制するブランクス構造や、折れにくく高感度な穂先など、シマノの技術が満載の高機能な磯竿です。スクリューシートを搭載し、手元の安定感も十分。足場の悪い磯場でも、存分にロッドを振れるでしょう。ベテランアングラーも満足する本格仕様になっています。
宇崎日新は、ロッドの企画・設計から素材成型、仕上げまで国内で一貫生産する、数少ない釣り具メーカー。「プロステージ ナンバーISO」は、基本性能に優れており、純国産としては価格も非常にリーズナブルな磯竿です。堤防や海釣り公園で楽しむにはうってつけでしょう。
このロッドは、磯竿として標準的なスペックで、入門・初心者にはとくにおすすめです。
多くの磯釣りファン垂涎の「がま磯」シリーズ。そのなかでリーズナブルなのが「アルデナ」です。ブランクスからガイド、リールシートに至るまで、実釣性能を追求したハイエンドモデルで、ベテランアングラーにおすすめの磯竿です。
この磯竿は、繊細でありながら大型のグレまで浮かせるパワーを兼ね備えています。
「遠投タイプの磯竿」おすすめ4選
岩場から重い仕掛けを投げて、大物を狙えるのも磯釣りの魅力。釣りの経験が浅くても扱いやすい遠投仕様のモデルを紹介します。
ダイワの遠投磯竿で、フラッグシップに迫る上位機種。カーボン素材を縦方向と横方向に組み合わせて配置し、さらに斜め方向に二重のカーボン素材を重ねることで、遠投時のブレを抑制しています。また、ロッド全体のパワーでターゲットを浮かすことが可能。
この磯竿は、細身で取り回しがよく、イサキや小型の回遊魚狙いに最適です。
メガヒットシリーズ「ホリデー イソ」の遠投バージョン。ブランクスにはカーボン素材を採用し、しなやかで扱いやすいのが特徴です。また、遠投磯竿ながら、自重205gという軽さも大きな魅力。価格もリーズナブルで、堤防でのちょい投げだけでなく、磯場で遠投を楽しみたい初心者にも最適です。
コスパに優れていると評判の「N’Sシリーズ」の遠投竿です。軽量でありながら、張りのあるブランクスで扱いやすいのが魅力。また、ルアーロッドや投げ竿で採用されている高機能ガイド「Kガイド」を搭載し、糸絡みを軽減しています。価格もリーズナブルなので、初心者から中級者まで幅広いアングラーにおすすめな磯竿です。
ライト感覚で本格的な遠投を楽しめる磯竿です。4.5mの取り回しのよい長さで設定されており、堤防や磯場などさまざまなフィールドで使える高機能モデル。
このロッドは、一般的な遠投磯竿の2.5号クラスに相当し、竿全体でしっかりと曲り、胴に乗せてラクに遠投ができるのが魅力です。
まとめ
磯釣りでは、厳しい自然環境のなかでロッドを酷使することも少なくありません。それだけに、磯竿の品質にはこだわりたいものです。この記事では紹介しませんでしたが、磯竿には定価10万円以上もする極上の逸品も少なくありません。釣行を重ねたら、ワンランク上のモデルを探してみるのもいいでしょう。
※価格はいずれも2021年1月時点のものです。
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