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自動運転車が行き交う架空の街「Mcity」とは?

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未来の交通のスタンダードとなりそうな自動運転車。この自動運転車をテストするためだけに作られた街があるという。ミシガン大学が設立した「Mcity」である。

多くの企業と多くの資金が集められたプロジェクト

60を超える企業と、1,600万ドルにものぼる資金が注ぎ込まれて進行しているプロジェクト「Mcity」。このプロジェクトでは、世界最大規模となる1,500台以上の車両が導入され、日々テスト走行が行われているという。今後も2,000台の車両増加が予定され、より多くの車両を使った渋滞などの、より現実に近い状況下での走行テストが行われる模様だ。

「Mcity」には信号機や標識はもちろんのこと、歩行者や自転車を想定したシミュレーションや、市街地、ハイウェイから、舗装されていないオフロードまで、様々なシチュエーションが用意されている。


さらに、見通しの悪い交差点や、電波の入らない地下、急に飛び出してくる歩行者など、予期しない事態にも対応できるように、ありとあらゆる条件下で走行テストは行われているという。

自動運転車のメリット

自動運転車のテストのために一つの街が作り上げられた。それほどまでに自動運転車を開発するべきメリットとは、どのようなものなのだろうか。

自動運転車は他の車両と情報をインタラクティブに通信できるため、車間距離を最適に保つことが可能だ。車両のエネルギー効率を高め、二酸化炭素の排出量削減にも期待できる。また事故による死傷者の数を90%も削減できる可能性があるのだ。さらに駐車場における縦列駐車を容易にし、人々のストレスも軽減できるかもしれない。


人は道路状況を「目」で見て判断するが、自動運転車はカメラやレーダー、さらに「LIDAR」と呼ばれるセンサーなどを複合的に組み合わせて「目」の機能を果たし、周囲の歩行者や障害物などを見ることができる。

自動運転車出会っても、駐車車両の陰からの飛び出しなど、突発的な障害物を検出できないのは人間と同じ。一方で、複数の自動運転車が相互通信することで、人間のドライバーでは認識できない死角までカバーすることが可能だという。

自動運転車の未来

さまざまな企業が、自動運転車の実用化に向けて開発を行なっているが、実用化までにはまだ時間がかかりそうだ。「Mcity」は、2021年までにアナーバーの都市で最先端のオンデマンドモビリティサービスの実現を目指している。


なお、アメリカでは、Mcityのあるミシガン州を含む11州で、公道での自動運転車の走行が法律で認められている。

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世界でも類を見ない規模で進められている自動運転車の街「Mcity」。無人の車に行き先を告げるだけで目的地まで連れて行ってくれるような、SF映画のような世界がもうすぐ訪れるのかもしれない。

Mcity

The Regents of the University of Michigan




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