サイズや細部が、要望とピッタリ合わないことが多くて困る「家具」。
自分たちの家や生活の都合に合わせて、自由に家具をチューニングできたらいいなと思いませんか? しかも直感的に簡単に。
建築テック系スタートアップのVUILDが提供する「
EMARF」は、まさにそんな夢を実現するサービス。ビデオ・オン・デマンドならぬ「家具・オン・デマンド」と言ってもいいでしょう。
現在
Web上でβ版を展開中。
フィードバックを募集中なので、だいたいどなたでもβテストに参加することができます(システムの都合などで、制限はあるかもしれません)。参加したい方は
サイトの「いますぐつくってみる」から進んでいったところにある以下の画面から、
申込み用のメールアドレスを取得してください。
「簡単」「自由」という観点で革命的なこのサービスを、特徴を3つに分けて紹介します。
操作が簡単
テンプレートを元に、ブラウザで操作するアプリケーションで、高さや幅を決めることができます。
このユーザーインターフェースがすごい! 詳しくは動画をご覧いただくと分かりますが、画面上でグリグリと家具のサイズが変わっていくのです。ゲームっぽい。直感的だし、触っていて楽しい。
今後は、どんどん細かいこだわりを調整できるようになっていくそうです。楽しみですね。
家具デザイナーへの還元
ベースとなる家具のデザインテンプレートは、デザイナーたちが自由に投稿することができます。また、自分のデザインテンプレートが使われると、売上に応じてデザイン費が還元されます。
今までは「メーカによる大量生産か、職人による一品生産か」がメインだった家具の世界。この間で取りこぼされていた「小中規模のロット生産」を可能にすることで、デザイナーに、新たな仕事の機会や作品の普及活動の場を提供しています。
地域に根ざしたものづくり
EMARFは、基本的には「EMARFアプリ上で作ったデータを、指定した『Shopbot』に送って、家具を作る」という仕組みです。
Shopbotはデータに基づいて自動で木を切る機器。VUILDはこれまで日本全国30箇所の製材所・材木屋・工務店などにShopbotを導入してきたそうです。
日本中、そして世界中のShopbotとEMARFが接続していくと、全ての家具の生産過程(伐採→製材→乾燥→切削)を、半径10km圏内のエリアで完結するシステムを構築することが可能になっていきます。物流を最小限にすると、いろんなことがエコになっていきます。
家具の「買う人」「売る人」「作る人」の関係を根本から変える可能性を秘めたEMARF。まずは子どものサイズにピッタリの机とか作ってみようかな。
清田いちる
企画屋。ココログ、zenback、ドーナッツ!、Shortnoteなどのサービス立ち上げ、bouncy初代編集/編集長、ギズモード初代編集/編集長など、多数のサービスやメディアの企画運営をおこなってきた。個人ブログは小鳥ピヨピヨ(アルファブロガー・アワードなど、数度の受賞歴有り)。趣味はダンス。