照明選びでリビングが見違える!ダイニングとのおしゃれな組み合わせも
照明はリビングのインテリアに欠かせないもの。リビングをおしゃれな照明で演出したいなら、適した照明器具や明るさの目安などをチェックしておきましょう。
インテリアショップで販売員をしていた経験のある筆者が、悩みがちなリビング×ダイニング2つの照明の組み合わせ方や、インスタグラムで見つけたおしゃれな照明の実例についても解説しています。
目次
照明でリビングをおしゃれに!
照明は部屋に明かりを灯すだけでなく、明るさや明かりの色で印象を変えたり、インテリアをおしゃれに見せてくれる役割もあります。なかでもお客さんを招くことが多いリビングなら、照明器具にはこだわりたいですよね。
家の中でも過ごす時間が長く、人が集まるリビングでは、本を読んだり、昼寝をしたり、目的が様々。その分、意外と照明器具を選ぶのは難しいんです。
家族が過ごすリビングをおしゃれで快適にするために、3つのポイントから照明選びをするのがおすすめです。
リビング照明の選び方① 照明器具の種類で選ぶ
リビングに合った照明の選び方、一つ目は照明器具の種類で選ぶ方法です。
リビングの照明というとまずどんなものを思い浮かべるでしょう?住宅展示場やインテリアショップでは造り付けのダウンライトや、おしゃれなペンダントライトを見かけることが多いかと思います。
今回リビング照明としてピックアップしてご紹介するのはこちらの5種類。一室複数灯の考えに沿った、リビングに取り入れやすい照明器具です。
「一室複数灯」「一室多灯」の考え方とは
先に記述したように、リビングは多目的に過ごす場所。快適さやおしゃれさの観点から言っても、1種類の照明だけを取り入れるのではなく、部屋のサイズや過ごし方に応じて複数の照明を取り入れるのが近年主流になっています。
1日の多くを過ごすリビングには、お部屋全体を照らすシーリングライトとリラックスムードを創り上げる間接照明を合わせて使用するのがおすすめ。フロアライトでお部屋の隅を照らす事により、さらにリラックスできる空間へと仕上がります。
照明器具専門店のサイトにも記載があるように、リビング照明は基本的に「メイン+サブ」の役割をする複数の照明器具を取り入れると良いと言われます。
複数の照明を組み合わせてさまざまなシーンを演出することができる「一室複数灯」は、幅広い用途に使われるリビングやダイニングにぴったり。<中略>「照明器具が複数になれば電気代もかさむのでは?」と思われがちですが、用途や雰囲気に合わせて必要な照明器具だけを点ける「一室複数灯」は、むしろ節電につながります。
照明を組み合わせて使うことを「一室複数灯」や「一室多灯」と言い、パナソニックなどの家電メーカーでも推奨している節電にもつながる照明の使い方なんです。
シーリングライト
天井に直接取り付けるタイプの照明器具。メインの明かりとして十分な機能とすっきりとした見た目で、リビングの照明としては代表的な種類です。
こちらのようにファンが付いたシーリングファンタイプも人気。天井が高いリビングなどの場合、ファンを使用すれば冷暖房の効率化にもなります。
ペンダントライト
コードなどで吊り下げるタイプの照明器具。リビングダイニングの照明として使われることが多い種類です。長さ調整で印象を操作することが可能で、デザインも豊富なのでインテリアアイテムとしてコーディネートを楽しむにはおすすめ。
ダウンライト
天井に埋め込んでいるタイプの照明器具。数や明るさ、設置場所によってリビングのメイン照明として活躍します。他にも壁に当てて間接照明として使用したり、雑貨やピクチャーボードを照らすディスプレイ用など、多用途に使える便利な照明器具です。長寿命のLEDを使用した調光式タイプが特に人気。
スポットライト
部分的に強い光が当たるタイプの照明器具。ダクトレール上に複数設置されていることが多く、特定の箇所を強調するなど主に空間演出のために使われる種類です。スタイリッシュな見た目から、男性やシンプルインテリア派にはぴったり。
フロアライト
「フロアランプ」「スタンドライト」などともいわれ、床に置いて使うタイプの照明器具。ソファ横や部屋の角などに設置すると、おしゃれな空間演出に一役買ってくれます。脚が付いた背の高いものから、まん丸い形の小さめのものまでデザインは様々。気軽に移動させてインテリアイメージを変えることができるのもメリットです。
間接照明とは?
間接照明とは、照明器具から出る光を天井や壁に当て、その反射光で明かりをとることを言います。「フロアライトは間接照明だからおしゃれ」などと勘違いされがちですが、照明器具のことを指しているわけではないんです。
広いリビングで間接照明を使えば、明かりの陰影で空間にメリハリが出るだけでなく、ほんのり広がる柔らかい明かりがリラックス空間を作り出してくれるなどのメリットがあります。家具で隠れる位置にフロアライトを置いてみたり、スポットライトでテレビ裏の壁を照らすなど、おしゃれに楽しむことができるおすすめテクニックです。
リビング照明の選び方② 明るさで選ぶ
リビング照明選びのポイント二つ目は明るさです。リビングで勉強や作業をする場合は特に、デザインだけでなくきちんとした明るさの確保も重要。
これまで、照明の明るさの目安といえば「W(ワット)」という単位をよく耳にしていたかと思います。
上記は、住宅産業や照明機器メーカーの間で一般的に使われていた目安です。
LED照明が主流になると、このようなワット数計算で表示することは困難です。そこで同業界では「部屋の畳数×400lm」という計算方法を使うようになっています。
LEDや最新IT機器を扱う企業のサイトでも解説されている通り、現在は電球や照明の明るさを表すため「lm(ルーメン)」という単位を主に使用します。これは、白熱電球より長寿命・省電力であるLED電球が主流に使われはじめたためです。従来使用していたWという単位は、本来明るさではなく消費電力量を表すため、LED電球の正確な明るさを計ることができないというわけなんです。
部屋の照明に適した明るさの目安<lmの場合>
例えば2000lmのLEDシーリングライトを一つリビングに設置し、400lm×5箇所のダウンライトをダイニング側に設置するなど、組み合わせ方はたくさんあります。部屋の環境や照明器具のデザイン、色などによって明るさの感じ方も異なるので、一概に電球のlmだけが明かるさの目安というわけではありません。
ニトリなどお馴染みのインテリアショップでは、「12畳用LEDシーリングライト」など選びやすい照明も多数販売しています。
好みや演出したい雰囲気によっても変わるかと思いますので、あくまで一般的な目安として覚えておいて下さいね。
リビング照明の選び方③ 光の色で選ぶ
リビング照明選びのポイント三つ目は光の色です。日常で、オフィスや病院の照明は青白く、カフェやバーの店内照明をオレンジっぽいと感じたことはありませんか?照明に使われる電球には、主に5種類の色があります。
そのなかで日本の住宅で主に多用されているのは「電球色」「昼白色」「昼光色」の3種。それぞれ以下のような特徴があります。
電球の色の種類はメーカーによって取扱いが異なります。例えばパナソニックのLED電球の場合、上記3種類の他にも「温白色」という電球色と昼白色の中間に当たる色を販売しています。
リビングでどう過ごすのか、照明によってどんな雰囲気の部屋にしたいのかを考慮して電球の色を選ぶようにしましょう。
※wやlmなど明るさの単位や、電球の色の違いについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみて下さい。
リビング×ダイニング照明 おすすめ組み合わせ4パターン
リビングの照明選びのポイントが分かったところで、続いては実例編です!バランスが難しいリビングダイニングの照明の組み合わせについて、人気の4パターンを解説していきます。
シーリングライト(リビング)×ペンダントライト(ダイニング)
最も王道といえる組み合わせがこちら。見た目のバランスも取りやすく、リビングとダイニングの用途にも合うという失敗が少ない照明使いです。
画像のリビングでは、シーリングライトはナチュラルな木目ラインの照明を、ペンダントライトはアンティークレトロな雰囲気のガラス製の照明を取り入れています。北欧風の家具とマッチしていてカフェのようにおしゃれですね。
明かりの特徴
天井付けのシーリングライトがリビング全体をまんべんなく明るくする一方で、ペンダントライトがダイニングテーブル周辺をぼんやりと優しく照らします。これなら勉強や作業をする場合にもしっかり明るさが確保できますね。
ダイニングでのんびりお酒を飲むときなどはシーリングライトを消すのもおすすめ。ペンダントライトの柔らかい明かりだけでリラックスした時間を楽しみましょう。
シーリングライト(リビング)×シーリングライト(ダイニング)
続いてもマンションや住宅展示場でよく見かける照明の組み合わせ。シーリングライトを2つ使うことでペンダントライトよりもすっきりとした印象のリビングが演出できます。
画像ではリビングダイニング共に、同じ流線状のスタイリッシュなシーリングライトを使用していて、シンプルで大人っぽいインテリアコーディネートになっています。ペンダントライト同様シーリングライトもデザインが豊富なので、部屋の雰囲気に合ったものを選びやすいのも嬉しいポイント。
明かりの特徴
天井にほど近い位置から部屋全体を照らすシーリングライトなので、広範囲で十分な明かりが確保できます。常に明るいリビングにしたい方にはぴったりですね。リモコン式のものやスピーカー付きタイプなども販売されているので、用途にあったシーリングライトをチョイスしてみて下さい。
ダウンライト(リビング)×ペンダントライト(ダイニング)
近年人気なのが、シーリングやペンダントなどの照明器具を取り付けず、造り付けのダウンライトのみというリビング。天井に何もないためすっきりとして、リビングを広々と見せてくれるのが特徴です。
リビング照明がシンプルな分、こちらの画像のようにペンダントライトで個性を出して楽しむこともできます。
明かりの特徴
先述していますが、ダウンライトは個数と配置で明るさが調整できるため、それによって照らされ方も変わってきます。リビングに十分な光を確保したい場合には、ダウンライトを均等に配置しておくのが得策。リビング学習をするときなどに暗いと感じるなら、フロアライトやデスクライトなど手元を照らしてくれる照明器具を併用するのが良いでしょう。
スポットライト(リビング)×ペンダントライト(ダイニング)
吹き抜けや20畳近いような広めのリビングダイニングにおすすめなのがスポットライト。角度を変えることで間接照明としても使え、広い空間を明かりで効果的に演出できます。
室内階段と高い吹き抜けが特徴的なこちらのリビングでは、要所要所にスポットライトを配置し、ダイニングテーブルの上にペンダントライトを設置。ダウンライトや間接照明も併用しているため暗さを感じることもなく、モダンな北欧リビングを作り上げています。
明かりの特徴
スポットライトの明かりは、光源から遠ざかるほど柔らかく、近づくほどに強くなります。狭い部屋では局所的に強い光があたるので使いにくさを感じることもあるかもしれませんが、広い部屋では遠くまで光を運んでくれる優秀なアイテムに。広さのあるリビングダイニングでこそ活かすことができる照明器具でしょう。壁や天井に向けて照らすことで目に優しい間接照明に早変わりしてくれるのもメリットですね。
おしゃれなリビング照明コーディネート実例
最後に、照明使いがおしゃれなリビングインテリアのインスタグラムをまとめてご紹介します!部屋のコーディネートの参考にしてみて下さいね。
黒のシーリングライトがおしゃれなリビングダイニング
リビングには黒のシーリングライト、ダイニングには白のペンダントライトを取り入れたナチュラルモダンなインテリア。黒い照明は主張が強いので圧迫感が生まれてしまいがちですが、このように華奢なデザインを選べばすんなりインテリアに馴染んでくれます。
ダウンライトで生活感の少ないシックなリビング
全体にダウンライトが配置された広めのリビングダイニング。ダイニングテーブルの上に3つ並んだシンプルなガラスのペンダントライトがアクセントになっています。モノトーン&アースカラーでまとめた清潔感のあるインテリアと良くマッチしていますね。
フロアライトが主役の一室多灯なリビング
部屋のコーナーに設置された大きなフロアライトが印象的なこちらのリビングダイニング。明かり取りとしては脇役のフロアライトをインテリアの主役にして、シーリングライトとペンダントライトはごくシンプルなものでまとめているところが上級テクニックです。
ほのかな明かりでくつろぎのマイルームに
一人暮らしインテリアの参考にしたいこちらのワンルーム。リビングとして使っているスペースには形の違う2つのフロアライトが置いてあり、落ち着く空間を演出しています。実はこちら、写真に写っていない背面のベッドスペースにも複数の照明が。ほのかな明かりだけでのんびりくつろげるリビングは、一人暮らしならではの楽しみ方でしょう。
ワンルームでこだわる照明使い
こちらも一人暮らしのワンルームインテリア。シーリングライトとフロアライトの2種類はどちらもスポット風のデザインでスタイリッシュなイメージに。ワンルームの場合、リビング兼ベッドルームになるので、生活に合わせて使い分けできる一室複数灯はぴったりですね。
リビングダイニング+キッチン照明でトータルコーディネート
シーリングライト、ペンダントライト、ダウンライトを組み合わせたモデルルームのようにかっこいいリビングダイニング。リビング側の照明はダウンライトのみですが、アイランドキッチンの上に設置されたシーリングライトを併用することで明るさの確保もバッチリです。
自作の間接照明がポイントのテレビスペース
こちらはなんとテレビを壁掛けできるようDIYし、さらにテレビ上部の間接照明まで自作したというリビング。予め作っておいたスペースに両面テープで照明を固定しただけということですが、手作りとは思えないほど素敵な空間になっていますね。
まとめ
リビング照明を選ぶポイントや、リビングダイニングのおしゃれな照明の組み合わせ、インテリア実例についてまとめました。無難なものを選びがちな照明ですが、実は部屋のセンスに差が付く大事なインテリアアイテム。
ぜひこちらの記事を参考に、リビングに合った素敵な照明を見つけてみて下さいね。
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