おすすめしたい辛口の日本酒を紹介!甘口・辛口の違いや選び方も
日本酒を選ぶ際の基準の一つに「辛口」「甘口」の違いがありますよね。なかでも昨今は辛口の日本酒がおいしい、飲みやすいとして人気を誇っています。
しかし、日本酒初心者の方からすれば、何をもって日本酒の辛口と甘口が分けられているのか?とちょっと不思議に感じることも多いでしょう。何より辛口と書かれているのに、飲んでみたら「あれ?甘いよ?」なんて思ったことがある方も多いはず。
そこで今回は、日本酒における辛口とは何を指すのか。そして私が個人的においしいと感じたおすすめの日本酒を紹介していきます!
▲日本酒好きになって15年、好きが高じて全国の酒蔵訪問旅行を趣味にしているフリーライター。美味しい、珍しい日本酒の紹介・楽しい飲み方を提案していければと思います。
日本酒の辛口と甘口の違いとは
まずは基本的な知識として、日本酒の辛口とはどんなものを指すのか?といったところから見ていきましょう。
一人で日本酒の銘柄を選ぶ際にも使えるので、ぜひ覚えてみてくださいね。
そもそも辛口とは何を指すの?
言葉のイメージだけで考えてみれば、単純に糖分が少なく甘くない日本酒のことを「辛口」と呼ぶのだろうと思えますよね。
実際、上記のイメージも正解の一つ。ではもう一つの辛口があらわす意味とは?実は日本酒における辛口と甘口の表記は、日本酒の米のうまみ成分などに関する「比重」を表すもの。
これは日本酒の作り方を知っておくことで解決できる問題です。日本酒は基本的に米と米麹、水からできるシンプルなお酒です。
これらを合わせて米を醸していくことでアルコールが生まれます。そしてどんどん醸していけばその分だけアルコール分が多く、水に浮く比重の軽いお酒が出来上がります。この比重の軽いお酒のことを辛口と呼びます。
では反対に甘口はどんなお酒かといえば、辛口とは反対に米の栄養分やうまみを残した比重が重い日本酒。極端な例ですが、ドブロクなどにごり酒を想起してもらえばわかりやすいでしょうか。
したがって、そもそも辛口とは、米のうまみや成分をしっかりとふくんだ重たい日本酒を甘口。アルコール分が多くてさらっとした飲み口の日本酒が辛口なのだと覚えておきましょう。
原料のお米による違いも
一概にお米の違いで辛口、甘口が決まるわけではありません。ただ使われているお米によって、味わいの傾向が決まってくることもまた事実なので、一つの目安として見ていきましょう。
またよりすっきりとした日本酒が飲みたい、と感じる場合には「精米歩合」にも気を配ってみましょう。精米歩合はお酒造りに用いるお米をどれだけ磨いているかを表すものです。
精米のパーセンテージが低いほど雑味がなく、香り高い日本酒に仕上げることが可能。雑味が少ないということは、米の残存成分が少ないことでもあるので、より辛口よりの日本酒になりますよ。
好みに合う辛口の日本酒はどう選ぶ?
辛口と甘口の違いが分かったところで、好みの日本酒を選ぶ際にはどこに注目すればよいのかを見ていきましょう。
少しでも好みに近いものを選べるよう、選び方について紹介していきます
お米・産地で選ぶ
縦に長い国であることから、地域によって気候や育ちやすい作物が違う日本。同じように日本酒も地域によって辛口、甘口から味わいに特徴があることを知っている方も多いでしょう。
なので、日本酒を選ぶ際には、その日本酒がどこの産地のものなのかを気にしてみるのも一つの手段です。辛口といえば新潟、北海道、秋田。甘口といえば岩手、岡山など。
例外もありますがざっくりとした分け方をすれば、東北などの寒い地域ほど辛口よりの日本酒になり、温かい地域は甘口の日本酒が多くなっています。飲んできた日本酒でマップを作ってみても楽しいですよ。
日本酒度・酸度で違いを見る
お店で購入する際に一番の目安となるのが、日本酒度と酸度を確認することでしょう。日本酒度とはその日本酒にどれくらいの糖分が残っているのか、を示す数値でありプラスの数字が大きいほど辛口とされます。
そして酸度とは、その名の通り日本酒の酸っぱさを示す数値ですね。こちらの数値は1.5~1.7程度が淡麗の範疇に入ります。したがって端麗辛口、キレの良さを追求するなら日本酒度10の酸度1.6程度の物といった選び方になるでしょう。
ただ日本酒の奥深い点として、知識通りに選んだはずの日本酒なのに思った味ではなかった…。なんてことも起こり得ます。なのであくまでも目安の一つとして参考にしてくださいね。
できれば試飲をするのが一番!
ここまで選び方など紹介してきておきながら、元も子もない言い方になりますが、やはり一番の選び方は試飲をすることです!
美味しい日本酒と一言で言っても、人によってやはり好みは千差万別。同じ日本酒を口にしても、美味しいという方もいれば、もうちょっと柔らかい方が好み…。なんてこともあるでしょう。
なのでどうしても最後は好みの問題になります。したがってできれば日本酒を選ぶ際には、試飲をしてみるのが一番です。昨今ではあちこちで試し飲みができる場所が増えています。一人でまったり行くのも良し、友人や恋人、家族と一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
おすすめしたい日本酒【定番辛口】はこれ!
ここからは私個人の好みで「これは美味しい!」と感じた辛口の日本酒をおすすめしていきます。定番品からちょっと珍しいものまで、日本酒選びの参考にしてみてくださいね。
昔ながらの木桶造りを貫いているので、開けたてはかすかに木の香りを楽しむこともできるでしょう。
特定名称酒:純米酒
アルコール度数:15%
精米歩合:60%
内容量:1,800ml
産地:奈良県
熟成が進みやすい硬水を用いた工程で、日本酒度が進みすぎたことから最初は失敗作として扱われていた日本酒でもあります。飲んでみて美味しいと感じてくれた杜氏さんに感謝ですね。
特定名称酒:山廃純米酒
アルコール度数:16%
精米歩合:60%
内容量:720ml
産地:秋田県
玄人さんから日本酒初心者さんまで幅広くお勧めできる日本酒でもありますよ。一度飲んでみたら、また何となく飲みたくなる、そんなおすすめの1本です。
特定名称酒:特別純米酒
アルコール度数:15%
精米歩合:55%
内容量:1,800ml
産地:高知県
ただ辛いだけではなく、甘口の日本酒のような重さも感じられないので、魚介との相性が良いです。お刺身やマリネと一緒にいただくのがおすすめです。
特定名称酒:純米吟醸酒
アルコール度数:18%
精米歩合:50%
内容量:1,800ml
産地:山形県
辛いだけではなく、奥深くに隠れているような旨みも感じられるので、飽きずにいつまででも飲み進められるような日本酒でもあります。飲みすぎ、酔いすぎ注意な日本酒ですよ。
特定名称酒:本醸造酒
アルコール度数:18%
精米歩合:65%
内容量:1,800ml
産地:岐阜県
口に含んだとたんに辛みを感じるような強い辛口ではなく、まるで水を飲んでいるような清涼感さえ感じさせる日本酒です。
特定名称酒:本醸造酒
アルコール度数:16%
精米歩合:57%
内容量:1,800ml
産地:富山県
柔らかなお水で作られており、辛口表記でありながら甘さも感じられる優しい味わいが特徴。辛口の日本酒が好きな方からすれば、定番の1本ともいえるでしょう。
特定名称酒:本醸造酒
アルコール度数:15~16%
精米歩合:55%
内容量:1,800ml
産地:新潟県
辛口好きにプレゼント!おすすめの3本
続いてのおすすめは、自身で飲むのではなくプレゼントに適した日本酒を紹介。高級な日本酒なども紹介していくので、プレゼントする相手にあわせてチョイスしてみてくださいね。
甘さを感じられるような芳醇な香りを楽しみながらも、あくまで端麗な味わいは日本酒好きからすれば極上の1本ともいえるでしょう。
特定名称酒:特選大吟醸
アルコール度数:16%
精米歩合:38%
内容量:1,800ml
産地:新潟県
こちらの限定酒は、生原酒なのでアルコール度数も高め。すっきりとした後味と飲みごたえの両方を楽しめる1本です。
特定名称酒:生原酒
アルコール度数:19%
精米歩合:60%
内容量:720ml
産地:新潟県
酒税法のくくりから見ると日本酒ではなくリキュールになりますが、珍しい日本酒としてプレゼントにピッタリな1本です。
特定名称酒:リキュール類
アルコール度数:45%
精米歩合:60%
内容量:720ml
産地:新潟県
辛口の日本酒をもっと知りたい方は、こちらもご参考ください。
まとめ
今回は日本酒の中でも辛口にスポットを当てて紹介してきました。昨今でこそ甘口の日本酒の良さが見直されていますが、以前は日本酒といえば辛口でないと!なんてイメージが強くありましたよね。
だからこそ、様々な酒蔵が美味しい辛口の日本酒を作り出してくれています。いつも飲んでいるお気に入りを楽しむのもよいものですが、たまには違う日本酒にチャレンジしてみるのも面白いですよ。
一つでも気になった物があれば、ぜひ一度飲んでみてくださいね。
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