Amazon Fireタブレット、3機種を比べ倒す 使えるアプリは?性能は?
Amazonが販売しているFireタブレットが、5000円台~1万5000円台で買えるコスパの良さで人気を集めています。ただ、一般的なタブレットとは違うポイントも。今回は最新の3モデルを使って徹底比較。ウェブ閲覧やゲームのしやすさなど、買う上での疑問に全力で答えます。
目次
疑問①)AmazonFireタブレットの特徴は?
現在販売されているのは"Fire7"、"Fire HD8"、"Fire HD10"の3モデルです。
商品名の数字は、iPhoneのように「7のあとに8が出た」という意味ではありません。AmazonFireタブレットは画面7インチ、8インチ、10.1インチの3モデルが展開されていて、数字は画面のインチ数を示しています。
さらに「第〇世代」という呼び名もあり、リニューアルで性能向上するたびに〇に入る数字が増えていきます。
今年、Fire7とFire HD10の第9世代が発売されたばかり。Fire HD8は昨年発売された第8世代が最新です。メルカリなどで中古品を買う場合は世代を確認して、気づかずに古いモデルを買わないようご注意ください。
Fire HD10を開封してみると、おなじみの口元がにっこり。中には各国のあいさつが書かれていました。
専用ハードに感じる利点
AmazonFireタブレットの最大の特徴は、Amazonのサービスと一体化していることです。
ホーム画面に本、ビデオ、ゲームなどのメニューがあり、Amazon経由で購入やレンタルして、そのまま読んだり遊んだり。一台の中で完結できます。
使ってみた筆者の感想は
俺のAmazonアカウントが躍動している!
でした。
というのはパソコンやiPadでは、自分がAmazonを使いこなせていないと感じていたからです。
読み放題の電子書籍が見つけられなかったり、Amazon MusicのプレイリストをEchoから再生できなかったり……。
それが専用ハードのAmazonFireタブレットを使うと、私でもすぐできる。
商品がたどりやすいし、Echoとも超簡単にペアリングします。
とはいえウェブやNetflixも快適に見られるので、Amazonのサービスをあまり使わない人でも、格安タブレットとしての購入はアリだと思います。
疑問②)3モデル、おすすめの使い方
3モデルは大きさやスペックがかなり違います。
Fire 7 | Fire HD 8 | Fire HD 10 | |
---|---|---|---|
税込み価格 | 16GB=5,980円32GB=7,980円 | 16GB=8,980円32GB=10,980円 | 32GB=15,980円64GB=19,980円 |
ディスプレイサイズ | 7インチ | 8インチ | 10.1インチ |
大きさ | 192 x 115 x 9.6mm | 214 x 128 x 9.7mm | 262 x 159 x 9.8mm |
重さ | 286g | 369g | 504g |
新書ほどの大きさで、片手で楽に持てる約286gの軽さ。
筆者はFire7をプライベートでも使っていますが、ウェブ閲覧やYouTube視聴なら7インチディスプレーで十分快適です。
電子書籍の小説やマンガも読めますが、レイアウト調整されない雑誌だけは、文字が小さく読みにくいと感じました。
ドラマやアニメの動画も楽しめますが、映画鑑賞などでは迫力不足を感じる人もいるでしょう。
3モデルで唯一、モノラルスピーカーであるのも知っておきたいところです。
一方で小ささはメリットでもあります。
3モデルのうち、上着のポケットに気軽に入れられるのはFire 7くらい。
音楽プレイヤー代わりに気軽に持ち歩きたい人にはうってつけです。
Fire 7から縦横1~2センチ大きいだけで、使用感は驚くほど変わります。
片手だとやや重いですが、両手持ちにはちょうどいい。服のポケットに入れるのは大変ですが、小ぶりな女性用バッグでも気軽に入れられるのも魅力。
小説やビジネス本はもちろん快適。雑誌もかなり読みやすくなります。マンガが実際のコミック本と同じサイズ感で読めるのもポイントです。
デュアルステレオスピーカーも搭載し、動画やゲームの迫力が増しました。
携帯性はやや落ちるものの、どんな使い方にも対応できるスタンダードなモデルです。
また、Fire HD8とHD10には、画面付きのスマートスピーカーとして使えるShow Modeが搭載されています(下写真)。天気や時間などを表示でき、いつでもアレクサで音声コントロールできます。
いろいろな用途に「ちょうどいい」モデルです。これが新品1万円以下で買えるなんて、と驚きます。
大きい。そして高機能です。
504gの本体は、両手でも長時間持ち上げるのは大変。
そのため自然と、机の上に置いたり、組んだ足の上に置いたり、ソファに寝そべりお腹のうえに載せたり。
縦に持つと自重でグラグラしがちですが、横向きだと安定して大画面を楽しめます。
マンガはコミック本より大きく表示されて大迫力。
一番恩恵があるのが雑誌で、かなり実物に近い感覚で読めました。
そして何といっても本領発揮するのが、動画視聴です。テレビよりも画面に近い分、映画やアニメでは一層迫力を感じます。ウェブでYouTubeを見ても、関連動画などを表示しながら十分な大きさで動画を見ることができました。ステレオ音声は、間近から響くため没入感があります。ただ、Echoなどと比べると音質には限界も感じました。より良い音で楽しみたい方はイヤホンなどの活用を。
後で詳しく書きますが、3モデルの中でもCPUやグラフィック性能が突出して高く、本体充電も早い。ゲームだけでなく、ウェブ閲覧などでもキビキビと動作してストレスがありません。
一方、気軽には外に持ち出しにくいサイズ・重さでもあります。
動画やYouTubeを自宅のどこでも堪能したい、ゲームやウェブ閲覧をストレスなく楽しみたい。そんな人に特におすすめです。
価格はHD8より7,000円高いですが、それでも15,000円台。手が届きやすいハイスペックモデルです。
疑問③)性能に違いはあるの?
3モデルは積んでいるCPUなども違っています。
Fire 7 | Fire HD 8 | Fire HD 10 | |
---|---|---|---|
プロセッサ | クアッドコア1.3GHz、1GB RAM | クアッドコア1.3GHz、1.5GB RAM | オクタコア2.0GHz、2GB RAM |
実際の性能はどうなのでしょうか?定番アプリで計測してみました。
CPU性能はGeekBench3のマルチコアスコア、グラフィックはBASE MARKによる測定です。
スペック上も実測値でもFire HD 10の性能が突出して高いことが分かります。
実際に使っても、その差はビシビシ感じます。
いずれのモデルでも動作にストレスは感じませんが、ウェブ閲覧で同じページを開いてもFire HD 10のほうが一層早く開きます。ただFire7とHD8も比較しないで使ったら、遅いとは感じないレベルです。
人気ゲーム「マインクラフト」の起動もHD10のほうが早く、空を飛んだときの描画などもサクサクで、ストレスなく動きます。Fire7とHD8でも十分遊べますが、移動時などにたまにカクつきを感じる場面がありました。
バッテリーもちはどのくらい?
Amazonの発表によるとバッテリーもちは、Fire 7が最大7時間、Fire HD 8は最大10時間、Fire HD 10は最大12時間。
一方で充電速度にも差がありました。いずれも標準で付属しているACアダプターとケーブルを使用。バッテリー空からフル充電までの時間を計ってみたところ、Fire 7が3時間9分、Fire HD 8は4時間43分、そしてFire HD 10は3時間50分。バッテリーもちの長さにもかかわらず、9W対応のACアダプターとUSB-CポートがついているFire HD10の充電の速さが目立ちます。
疑問④)一般的なタブレットとの違いは?
人気アプリに使えないものも
AmazonFireタブレットでは一般的なGoogle Playではなく、Amazon独自のアプリストアを使います。このアプリストアには入っていない人気アプリもあるため注意が必要です。
まずGoogle公式アプリの多くや、LINEが入っていません。
ただYouTubeはウェブで視聴できるほか、Google以外が提供している視聴アプリも。GmailやGoogleカレンダーとは最初から入っているAmazonのアプリで同期できるなど、代替手段はいろいろとある状況です。
動画配信ではNetflixやHulu、AbemaTVなど多くのアプリが使えます。一方、電子書籍や音楽配信ではdマガジンや楽天マガジン、音楽配信のApple musicは使えません。
代表的なアプリの有無をまとめました。
SNS | メディア | ツール | ゲーム | |
---|---|---|---|---|
ある | TwitterFacebookInstagram | NetflixHuluSpotify MusicDAZNAbemaTV | OutlookDropboxEvernote | Minecraft荒野行動モンスターストライクパズル&ドラゴンズ |
ない | LINE | dマガジン楽天マガジンApple musicLINE MUSICRakutenTV | Gmail、GoogleマップなどExcel,Word | ポケモンGOドラゴンクエストウォークFate/Grand Order |
カメラは2メガピクセル
カメラの画質は3機種とも2メガピクセル(200万画素)のフロントカメラ、リアカメラがついています。720pHDでのビデオ撮影機能も。近年のスマホやタブレットと比べてスペックが抑えられていますが、セルフタイマーやHDR撮影機能があるほか、写真を自動的にAmazon Photosにアップロードして保存することもできます。
ガンプラがたたずむオフィスで撮ってみました。
疑問⑤)もっと便利に使うには
ストレージ容量、何を選べばお得?
データが保存できるストレージ容量は各モデルとも2種類用意されていて、16GBあたり2,000円の価格差があります。
ポイントは各モデルともmicroSDカードを差し込むことで、最大400~512GBまで容量を追加可能なこと。Amazonでは32GBのmicroSDカードが1,000円弱、128GBが3,000円弱で買えますので、価格的にはmicroSDカードで容量増強したほうがお得です。
Fire 7 | Fire HD 8 | Fire HD 10 | |
---|---|---|---|
16GB | 5,980円 | 8,980円 | |
32GB | 7,980円 | 10,980円 | 15,980円 |
64GB | 19,980円 | ||
microSDカードで追加可能な容量 | 512GBまで | 400GBまで | 512GBまで |
疑問⑥)子どもは安心して使える?
タブレットを買うと、子どもが夢中になってしまわないか心配も。
AmazonFireタブレットは子ども向けの機能が充実しています。
子ども向けにデザインされたホーム画面が用意され、親のホーム画面にはパスコードで入れないようにできます。
さらに1日の使用時間に制限をかけ、夜間は使用不可にすることも。
年齢にふさわしいコンテンツだけを表示したり、逆に学習コンテンツを進める目標を決めたりと多彩な設定ができます。
1台のタブレットを親子でシェアできるので、財布にもやさしい機能です。
キッズモデルはお得?
3機種とも、子ども向けの「キッズモデル」が用意されています。
ついてくるのは本体とキッズ向け保護カバー、2年間の故障無償対応。そして1年間のAmazon FreeTime Unlimited。
Amazon FreeTime Unlimitedは子供むけの書籍やビデオ、学習用アプリなど数千点のキッズコンテンツが楽しめます。専任チームが内容を確認して対象年齢を決めていて、安心して子どもに見せられるものがそろっています。
- Amazon
-
Fire HD 8 タブレット キッズモデル
- 税込み14,980円
-
子どもに安心して渡せるタブレット
-
本体にFreeTime Unlimitedなどがセットに。絵本や学習まんが、児童書のほか子ども向けアプリなどが1年間使い放題に
キッズモデルは本体だけに比べ、HD8とHD10で4,000円、Fire7では6,000円高くなっていますが、Amazon FreeTime Unlimitedはプライム会員だと本来月額480円。1年間だと5,760円相当です。加えてキッズカバーも単体で買うと2,690円~3,980円かかるので、キッズモデルは数千円お得な計算になります。
おすすめの買い方、まとめると
いろいろと検証してきましたが、3モデルのおすすめは次のようになります。
ぜひ、ご自身に合ったモデルを買って、タブレットライフを楽しんでください!
おすすめのカバーはこれ
最後に本体購入時に悩みがちな、保護カバーや保護フィルムのおすすめ商品をご紹介します。
Fire7は外に持ち出しやすいだけに、がっちり守れる保護シートがあると安心です。
安心のAmazonの純正カバーは、自在に立てられる利便性がうれしい。もちろん各モデル用があります。
大画面のFireHD10ユーザーには、映像の見え方にこだわりたい人も多いはず。自分の顔の映り込みなどを抑える反射防止機能があります。
机に置いて楽しむことも多くなるFireHD10には、スタンドになるケースが便利。運びやすくなるホルダーもついてお得感があります。
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