〈プロ解説〉ウォッシャー液、おすすめ11選 撥水タイプや油膜取りタイプも
フロントガラスやリヤガラスに砂ぼこりなどの汚れが付着したままだと、運転者の視界を妨げ、安全に運転することができなくなってしまいます。
クリアな視界を維持するためには、ウォッシャー液が必要不可欠。とはいえ、撥水や油膜取りなど用途に応じてさまざまな種類があるため、どれを選べばいいのか迷ってしまうことでしょう。
そこで、今回はウォッシャー液の選び方やおすすめ商品をご紹介します。適切な使用方法についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
まずは、筆者が選ぶウォッシャー液3選
おすすめポイント
定評ある老舗メーカーが製造する、ベーシックなウォッシャー液。撥水などの機能はありませんが、通常の街乗りで使うぶんには問題なくガラスをきれいに保てます。撥水加工や油膜取りを別途ガラスに施工するのであれば、シンプルなノーマルタイプでも十分です。また、3倍まで希釈でき、季節を問わず使えるほか、4Lの大容量サイズもあり、コスパの面でもおすすめです。
おすすめポイント
ガラスコーティング剤のブランドとして有名なガラコのウォッシャー液。撥水コーティングをしたくても塗るタイプだと作業が面倒だと感じる方には、撥水タイプのウォッシャー液がおすすめです。3倍まで希釈でき、薄めても撥水能力は変わらないのがポイント。また、注ぎ口が細めなパウチパックなので、注ぎ口が広いボトルタイプの製品に比べ補充時に入れやすく便利です。
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おすすめポイント
希釈しないタイプのウォッシャー液ですが、なんといっても元々の値段がリーズナブルなのが魅力。ノズルも付属し、タンクの位置によっては補充の際に届きにくい場合があるものの、性能面は問題ありません。油膜汚れだけでなく、虫汚れも落とせます。撥水コーティングをしたガラスに使うと、コーティングをはがしてしまうことがあるので注意しましょう。また、凍結温度は−10℃のため、真冬の最低気温が−10℃を下回る寒冷地での使用は避けたほうが無難です。
ウォッシャー液の主な成分は?
ウォッシャー液の主な成分は、水やアルコール、洗浄剤(界面活性剤)です。
アルコールは、洗浄力を高めるだけでなく、低温でも凍らず、液体の状態を保たせる役割も担っています。
界面活性剤は、食器用洗剤や衣類の洗剤などにも使われていて、通常は混ざらない水と油性の汚れとのあいだを取り持って混ざりやすくし、汚れを簡単に拭き取れるようにしてくれるものです。
ポイント解説
ウォッシャー液の種類によっては、撥水剤や油膜除去剤といった、その特色を活かすための成分が含まれています。
用途別、ウォッシャー液の選び方
ポイント解説
ウォッシャー液には、洗浄効果のみのノーマルタイプのほか、用途に応じてさまざまな種類があります。それぞれ特徴が異なるため、ぴったりなものを見つけましょう。
撥水タイプ|雨が当たっても玉状にして弾く
撥水タイプには、ガラスに撥水皮膜を形成する成分が入っています。雨などの水滴を玉のようにして弾いてくれるうえ、汚れを付着しにくくする効果もあります。
雨水によるにじみがなくなり視界もクリアになるため、雨対策におすすめです。
油膜取りタイプ|油膜を落とし、再付着を防止
視界をぼやけさせる油膜を取り除くなら、油膜除去成分が配合されたものが適しています。油膜は放っておくと落ちづらくなり、運転時の視界を悪化させる原因となります。
油膜取りタイプは、撥水タイプと同様にコーティング効果もあり、新たな汚れの付着を防いでくれます。
虫取りタイプ|虫のこびりつきをラクに除去
夏場には虫が多く、フロントガラスに虫が衝突してこびりついてしまうことがあります。虫の死骸は水やノーマルタイプのウォッシャー液ではなかなか取れないため、自然豊かなエリアでの運転が多いのであれば、虫取りタイプのウォッシャー液がおすすめです。
寒冷地タイプ|雪の多い地域でも凍結しにくい
寒冷地ではタンク内のウォッシャー液や、窓ガラスに噴射したウォッシャー液が凍結してしまうことがあるため、凍結温度を確認して選ぶ必要があります。
冬場にレジャーで雪の多い地域に行く場合などは、タイヤだけでなく、ウォッシャー液の交換も忘れないようにしましょう。
ウォッシャー液を選ぶ際の注意点
Photo by iStock
市場にはさまざまな種類のウォッシャー液が出回っていますが、これらはまず大きく「希釈タイプ」と「原液タイプ」に分かれます。
希釈タイプは、水道水で薄めて使用します。原液タイプに比べてコスパがよいため、大量にウォッシャー液を使いたい方に適しています。
原液タイプにはそのまま使える便利さがありますが、希釈タイプに比べると割高感は拭えないでしょう。ただし濃度が高く、凍結温度が低いため、寒冷地にお住まいの方にはおすすめです。
Photo by iStock
ガラスにコーティングを施している場合は、コーティング成分がフッ素系かシリコン系かを必ず確認しておきましょう。
シリコン系の場合は、ウォッシャー液を使うことでコーティングがはがれる恐れがあるため、注意が必要です。また、油膜取りタイプのウォッシャー液は、強力な洗浄力により、コーティングをはがしてしまうことがあります。
せっかく施したコーティングが無駄にならないよう、ウォッシャー液がコーティング剤に対応しているかにも注目しましょう。
ウォッシャー液の正しい使い方
ポイント解説
用途に合わせてウォッシャー液を選んでも、使い方を間違えると逆効果になりかねません。使用時に気を付けるべき4つのポイントや、補充方法などを解説します。
① 本来の性能が発揮できる適量を噴射する
Photo by iStock
ウォッシャー液を過剰に使うと、使用されている成分によってはガラスが曇って視界が悪くなる恐れがあります。逆に、使用量が足りないと汚れが落ちず、洗浄効果が発揮できません。コーティング効果のあるウォッシャー液を使っていたとしても、全体に行き届かず、本来の機能が果たせなくなってしまいます。
もしもウォッシャーのノズルの詰まりにより適量が出ていないのであれば、すぐに修理することをおすすめします。ノズルはガラスに均等に液体を散布するように設計されているので、車を安全に運転するためにもチェックしておきましょう。
② 補充は必ずエンジンが冷えた状態で行う
筆者撮影
ウォッシャー液は定期的に補充する必要があります。タンクの中身が少なくなったら、すぐに補充するようにしましょう。
ウォッシャー液のタンクはエンジンルーム内にあり、噴水のようなマークのキャップがついています。多少こぼれても問題ありませんが、大容量タイプの容器のままだと入れにくいので、500mlのペットボトルなどに入れ替えてから補充するのがおすすめです。
ウォッシャータンクの目印(筆者撮影)
ウォッシャー液の補充は、やけどなどを防ぐためにも、必ずエンジンが冷えた状態で行ってください。
なお、希釈タイプを補充する際には、指定の希釈割合を守るようにしましょう。節約しようとして薄めにすると凍結温度が変わってしまい、安全運転に支障をきたす恐れがあります。
③ 違うタイプのウォッシャー液を混ぜない
Photo by iStock
タンク内のものとは別のウォッシャー液に替えるのであれば、必ず前のウォッシャー液を抜いてからにしましょう。異なるタイプの液が混ざることにより効果がなくなったり、化学反応でワイパーゴムが劣化したり、悪影響が出る場合があります。
タンク内のウォッシャー液が残り少ないなら、ガラスに噴射して最後まで使い切ればOK。出し続ける時間が長いと噴射するモーターが焼き付いてしまう恐れがあるため、何回かに分けてやるといいでしょう。
タンクが空になったら水を入れて再度噴射し、ホースやノズルの中もゆすいでおきます。そのあとに新しいウォッシャー液を補充してください。
④ 凍結などのリスクがあるため水で代用しない
Photo by iStock
ほこりを取るくらいなら水でもいいのでは、と思う方もいるかもしれませんが、水で代用すると冬場に凍結しやすく、タンクや管が膨張して割れるなどのリスクがあり、エンジンルームの損傷にもつながりかねません。
また、水だけを入れているとタンク内にコケが生えるケースもあります。ホースやノズルにコケが詰まってしまうことも考えられるので、ウォッシャー液を水で代用することは避けましょう。
〈編集部PICK UP〉ウォッシャー液、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数あるウォッシャー液の中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの製品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
外観 |
商品名 |
特長 |
内容量 |
種類 |
液性 |
成分 |
凍結温度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【筆者おすすめ】古河薬品工業 オールシーズン ウインドウォッシャー液 −35℃ |
3倍まで希釈でき、1年中使えてコスパ良好 |
2L |
ノーマルタイプ |
弱アルカリ性 |
メタノール、陰イオン系界面活性剤、防錆剤 |
−35℃(原液1に対して、清水0) |
|
【筆者おすすめ】ソフト99コーポレーション ガラコウォッシャー パウチパック |
希釈しても撥水効果が変わらない |
2L |
撥水タイプ |
記載未確認 |
非イオン系界面活性剤、シリコーン、メタノール、精製水 |
−20℃(原液) |
|
【筆者おすすめ】プロスタッフ ブルビンウォッシャースーパー 2.5L・S |
油膜の再付着をガードする保護膜を形成 |
2.5L |
油膜取りタイプ |
中性 |
メタノール、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、色素 |
−10℃(原液) |
|
古河薬品工業 クリアウォッシャー液 12-091 |
洗浄成分の液跡が残りにくい超純水を使用 |
2L |
ノーマルタイプ |
弱アルカリ性 |
超純水、メタノール、気化性洗浄剤 |
−30℃(原液) |
|
シュアラスター(Surluster) ゼロウォッシャー 超純水クリアータイプ S-103 |
車のボディにやさしい気化性洗浄成分を配合 |
2L |
ノーマルタイプ |
弱アルカリ性 |
超純水、メタノール、特殊気化性洗浄剤 |
−30℃ |
|
レインエックス(Rain X) スーパーレイン・X ウォッシャー2000 008021 |
汚れを落とすと同時に雨をはじく撥水タイプ |
2L |
撥水タイプ |
中性 |
シリコーン、界面活性剤、メタノール |
−30℃(原液) |
|
シュアラスター(Surluster) ゼロウォッシャー 撥水タイプ S-102 |
雨をはじいて走行中のストレスを軽減 |
2L |
撥水タイプ |
中性 |
メタノール、界面活性剤、シリコーン |
−30℃(原液) |
|
シーシーアイ(CCI) スマートビュー ビビリを抑える撥水ウォッシャー |
ワイパーのビビリ音を抑える潤滑添加剤入り |
2L |
撥水タイプ |
中性 |
メタノール、シリコーン、界面活性剤 |
−30℃(原液) |
|
イチネンケミカルズ(Ichinen Chemicals) クリンビュー 油膜とりウォッシャー 20867 |
油膜が落ちやすい洗浄成分をたっぷり配合 |
2.5L |
油膜取りタイプ |
弱アルカリ性 |
非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、メタノール、防錆剤、アルカリ助剤 |
−12℃(原液) |
|
Holts(ホルツ) クルマの激落ちくん 虫・油膜取りウォッシャー MH70117 |
優れた洗浄力で虫汚れや油膜をすっきり除去 |
2L |
油膜取りタイプ |
中性 |
メタノール、界面活性剤 |
−30℃ |
|
古河薬品工業 解氷 スーパーウォッシャー液 |
フロントガラスの氷や霜をすばやく解かす |
2L |
不凍・解氷タイプ |
中性 |
メタノール、陰イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、キレート剤、防錆剤 |
−60℃ |
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