〈プロ解説〉スマートリモコン、おすすめ10選 豊富な機能と選び方を紹介
あらゆるモノをネットワークと接続する技術「IoT(Internet of Things)」。今や家電がインターネットに接続することで、スマホによる遠隔操作や状態確認ができるようになりました。
しかし、そうしたIoT家電を新たに購入するのは、予算面などでハードルが高い場合もありますよね。
そこで役立つのが、家にある家電をスマホやスマートスピーカーを使って操作できるようにするスマートリモコンです。
今回は、スマートリモコンで何ができるのか、暮らしがどう便利になるのか、基礎知識から選び方、おすすめ商品まで詳しく解説します。
目次
まずは、筆者おすすめスマートリモコン3選
おすすめポイント
国内メーカー製スマートリモコンのひとつで、シリーズを通して長年の実績があります。プリセットが豊富で国内で販売されている家電への対応も万全。筆者も愛用しています。Google アシスタントやAmazon Alexa、Siriショートカットに対応し、温度、湿度、明暗センサーの搭載やIFTTTも利用可能。多機能性も大きな魅力です。重量がわずか16gで超コンパクトながら、赤外線の到達距離は最大30mと長いため、安定して操作できます。Siriショートカット機能に対応し、スマートスピーカーを設置していない部屋や、そもそも所有していない方でも音声操作が利用できる点でとても便利です。
おすすめポイント
一般的に搭載されているタイマーや温度・湿度・照度センサーに加え、「人感センサー」を搭載し、ユーザーのアイデア次第で用途が広がります。また、Bluetooth機能により人気のスマートロック「Qrio Lock」と連携が可能です。Nature Remoアプリ経由で遠隔からでも自宅玄関のロックや、施錠状況の確認が行えます。ほかにもカーテンの開閉を行う「mornin’ plus」との連携も便利です。家電の操作に加え、より先進的なスマートホーム化を目指す方にぴったりなスマートリモコンといえます。
おすすめポイント
▼SwitchBotシリーズと機能を紹介する公式動画がこちら
スマートリモコンとは? 家電をまとめて操作
スマートリモコンとは、スマホなどを使って家電を操作できるようにする機器です。多くのスマートリモコンはとてもコンパクトで、例えばテレビの脇に置いたり、壁に取り付けたりしてもあまり目立ちません。
スマホに専用のリモコンアプリを入れて操作すると、信号をスマートリモコンが受信し、それが家電に伝わって操作できる仕組みです。
赤外線リモコンに対応するテレビやエアコン、扇風機、ロボット掃除機、照明など多岐にわたる家電を操作できるため、自宅にあるリモコンをスマホ1台に集約できる点も魅力です。
ポイント解説
スマートリモコンは、あくまでも赤外線信号を家電に発信するだけなので、操作後の家電の運転状況については外出先から把握することができません。また、操作したい家電が赤外線方式のリモコンに非対応だと原則操作できない点にも注意しましょう。まれに電波方式のリモコンで操作する機器もありますが、同じくスマートリモコンには対応しません。
外出先からの遠隔操作も可能
多くのスマートリモコンはWi-Fi対応でインターネット接続ができるため、外出先からスマホで自宅にある家電を遠隔操作できます。家電に付属しているリモコンの代わりになるだけでなく、使い勝手の幅が大きく飛躍するのです。
使いこなすことで、複数の家電を一括操作したり、機器同士を連携して操作することもできます。
ポイント解説
エアコンやストーブなどの電熱装置を外出先からリモート操作することは、安全面から推奨されていませんので注意しましょう。
▼ スマートリモコンの使用イメージを紹介するRATOC Systemsの公式動画
選び方①|自動操作を助ける機能をチェック
スマートリモコンを選ぶ際には、搭載されている機能に注目しましょう。
温度・照度センサー|変化を検知して自動操作
スマートリモコンには環境の変化を検知するセンサー搭載のモデルが多くあります。例えば「温度センサー」や「照度センサー」を搭載したモデルなら、外出先からでも専用のスマホアプリで部屋の温度や明るさを知ることができます。
外出先から部屋の温度を確認することで、間接的にエアコンの切り忘れに気づくことも可能。しかも、すぐにスマホからエアコンの電源をOFFにできるので便利です。
また、旅行などで数日間自宅を不在にするのが心配な方は、「部屋が暗くなったのを照度センサーが検知したら自動で照明を点ける」と設定することで、在宅を装うことも可能。防犯の一助として活用する方法もあります。
タイマー機能|上手に使えば手間なく省エネ
タイマー機能を使えば、設定した時間にあわせた家電の自動操作が可能です。例えば起床時間にあわせて部屋を明るくしたいなら、「◯◯時に照明をON」と設定するだけで自動化できます。
また、「照明やエアコンを切り忘れたまま眠ってしまった」といった失敗もタイマー設定で防ぐことができるのです。
IFTTT対応|人気サービスと連携して、より便利に
IFTTT(イフト)とは、「If This Then That」の略で、「If This(もし〜なら)」、「Then That(そのときは〜する)」という仕組みを機器やサービスに設定することで決まった作業を自動化できるWebサービスです。
IFTTTで利用できるサービスには、FacebookやLINE、TwitterといったSNSや、SpotifyやYouTubeなどの配信サービス、GoogleカレンダーやGmailなど630種類以上(参照:Google Play)あります。
こうした人気サービスとスマートリモコンを連携させられるのが大きなポイントです。iPhoneやAndroidスマホだけでなく、Google HomeやAmazon Echoなどスマートスピーカーとも連携して機能します。
ポイント解説
IFTTT機能を活かせば使える用途はアイデア次第で無限に広がりますが、無料で利用できる機能は少なくなりつつあります。本格的に使いこなしたい方は有料サービスへの加入が必要です。とはいえ、IFTTT機能のような操作が備わっているスマートリモコンもあるので、まずは使える機能をチェックしてから加入を検討しましょう。
選び方②|家のスマートスピーカーに対応するか
スマートリモコンの多くが、Google アシスタントやAmazon Alexa(アレクサ)、Siriといった、音声アシスタント機能に対応したスマートスピーカーと連携できます。スマートスピーカーに呼びかけることでスマホを取り出すことなく家電を操作できて便利です。
ポイント解説
注意点として、Google アシスタントだけ、またはAmazon Alexaだけといった、ひとつの音声アシスタント機能にしか対応していないスマートリモコンも中にはあります。手持ちのスマートスピーカー、または使いやすいと思えるスマートスピーカーと連携できるか事前に確認しましょう。
スマホからでも音声操作は可能
Photo by iStock
例えばSiriに対応したスマートリモコンであれば、iPhoneに向かって「Hey Siri、電気を点けて」と呼びかけて照明をONにする設定が可能です。
固定して使うことの多いスマートスピーカーに比べ、スマホなら持ち歩いて音声操作できる点も便利です。
ポイント解説
私自身スマートリモコンは自宅で重宝しています。実際に使っているのが、Siriショートカットを使った照明の操作です。「Hey Siri、でんき」と言えば照明が暗くなる設定にしています。寝る前に部屋を暗くするためにベッドから起き上がる必要がなく、しかも照明は操作がシンプルなのでスマートリモコンとの相性がよいです。また、iPhoneでも数メートル離れた距離から音声を認識してくれるので、スマートスピーカーがなくても同じように使えます。ただ一方で、テレビなどの多機能な家電は付属のリモコンで操作した方が便利に使えたりしますので、家電の特性にあわせて使いわけることもスマートに使いこなすうえで大切です。
選び方③|便利なプリセット、対応家電は多いか
スマートリモコンで家電を操作するには、家電に対応した赤外線信号を発信させる必要があります。そのため、使い始めるには自宅の家電に対応した信号をスマートリモコンに設定する必要があるのです。
そうした初期設定の手間を軽減してくれるのが「プリセット」と呼ばれる機能です。スマートリモコン向けに家電製品の情報が用意されていて、自宅の家電を選んでリモコンアプリに設定するだけで操作できます。
メーカーによってプリセットされている家電に違いがあるため、メーカーサイトなどで確認しておくと安心です。
プリセットにない家電を操作するためには、学習機能(ラーニング)を使って赤外線リモコン信号を登録するのが基本的なやり方です。ただ、製品によっては登録作業に手間がかかる場合や登録できないこともあります。
▼ SwitchBotの学習機能(スマートラーニング)を紹介する公式動画がこちら
ポイント解説
海外製スマートリモコンの場合、国内向けの家電に対応していないこともあるので注意しましょう。
選び方④|通信範囲は1台のスマートリモコンで十分か
Photo by iStock
テレビや扇風機などのリモコンボタンを押したときに、家電が反応しない「空振り」という現象があります。スマートリモコンも赤外線を利用するので、同様のことが起こり得ます。
スマートリモコンは一般的なリモコンよりも赤外線を発信する範囲が広く、到達する距離も長くなるよう設計されているものが多いですが、製品によってカバーできる範囲に差があるため、通信範囲が商品選びのポイントになります。
1台で操作したい家電全てをカバーできれば経済的ですが、使用環境によっては複数台のスマートリモコンが必要になるケースもあります。
部屋に同じ家電が複数ある場合も注意
Photo by iStock
スマートリモコンの発信する信号の強さにより、部屋の中に同じ家電が複数あると、動作の混同が起きることもあるので注意が必要です。
例えば扇風機を部屋で2台使用している場合、片方だけを操作しようとして2台とも反応してしまうことがあります。
ポイント解説
照明器具の中には、同じ商品でも別のリモコン設定にできる「チャンネル切替機能」を備えた製品があります。スマートリモコンもその設定にあわせることで、同時に操作されるような混同を避けることができます。また、これから似た家電を複数台購入する場合は、メーカーが違うものを選ぶのも一案です。
【編集部PICK UP】スマートリモコン、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数あるスマートリモコンの中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの製品を紹介します。
- SWITCHBOT(スイッチボット)
-
SwitchBot ハブ2
- 税込み9,980円(Amazon)
-
Bluetooth対応機器の操作も可能
-
ジオフェンス機能で位置情報を活用することで、家に近づいたら冷暖房を自動でオンにするといったシーンコマンドの自動化が可能なモデルです。
スマートラーニングモードを通じて、ワンタッチで家中の赤外線リモコンを追加できます。
温湿度センサーを内蔵しており、温度・湿度の異常を検知するとアプリ通知や警告アラートで知らせます。Apple Watchからの操作や音声操作にも対応しています。
- リンクジャパン(LinkJapan)
-
eRemote mini
- 税込み2,988円(楽天市場)
-
主要メーカーのTV・リモコンと自動でマッチング
-
スマホアプリ「HomeLink(ホームリンク)」を通じて、エアコン・テレビ・照明などの家電を操作できる製品。
シーンごとに複数の動作を組み合わせて1つの指示にまとめることも可能で、照明とエアコンをセットにしておけば、帰宅時に電気と空調がオンになった状態にしておくこともできます。
リモコン側で時間指定も可能なので、タイマー機能のない製品でも時間通りに電源のオン・オフができます。
- RATOC Systems(ラトックシステム)
-
smalia スマートリモコン RS-WBRCH1
- 税込み7,480円(楽天市場)
-
生活リズムに合わせて家電を稼働
-
2.4GHzと5GHzの両帯域に対応しているモデル。
国内で販売されている800種類以上の家電がプリセット登録済みなので、家電の種類やメーカーを選ぶだけで家電を追加できます。登録されていないモデルは手動登録が可能です。
専用のアプリをダウンロードして、指示に沿って操作するだけで設定が完了するので、初めてスマートリモコンを使う方にもおすすめです。
外観 |
商品名 |
特長 |
サイズ/重さ |
センサー |
IFTTT対応 |
対応音声アシスタント機能 |
プリセット機能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【筆者おすすめ】RATOC Systems(ラトックシステム) RS-WFIREX4 |
コンパクトながら各種スマートスピーカーとも連携、IFTTT対応 |
幅45×奥行45×高さ15mm(突起部含む) / 約16g |
温度、湿度、明暗 |
◯(サービス名:RATOC Remocon) |
Amazon Alexa、Google アシスタント、Siriショートカット |
◯(プリセット一覧) |
|
【筆者おすすめ】Nature(ネイチャー) Nature Remo3 |
アイデア次第で活用の幅が広がる、スマートホーム化に活躍 |
幅70×奥行70×高さ18mm / 40g |
温度、湿度、照度、人感 |
記載未確認(似た機能にオートメーション機能があります) |
Amazon Alexa、Google アシスタント、Siriショートカット |
◯(プリセット家電一覧) |
|
【筆者おすすめ】SWITCHBOT(スイッチボット) SwitchBotハブミニ |
独自の連携デバイスが多種多様、スマートリモコンの可能性がさらに広がる |
幅65×奥行65×高さ20mm / 記載未確認 |
記載未確認 |
◯ |
Amazon Alexa、Google アシスタント、Siriショートカット |
||
SWITCHBOT(スイッチボット) SwitchBot ハブ2 |
Bluetooth対応機器の操作も可能 |
約幅80×奥行23×高さ70mm / 63g |
温度、湿度、照度 |
記載未確認 |
Amazon Alexa、Google アシスタント、Siriショートカット |
記載未確認 |
|
リンクジャパン(LinkJapan) eRemote mini |
主要メーカーのTV・リモコンと自動でマッチング |
9.7×6.9×6.6cm / 136g |
温度 |
記載未確認 |
Amazon Alexa、Google アシスタント、Siriショートカット |
○ |
|
Nature(ネイチャー) Nature Remo mini2 Premium |
13,000種類以上の家電に対応 |
58×58×16mm / 23g |
温度 |
記載未確認 |
Amazon Alexa、Googleアシスタント、Siriショートカット |
○ |
|
RATOC Systems(ラトックシステム) smalia スマートリモコン RS-WBRCH1 |
生活リズムに合わせて家電を稼働 |
約60×60×20mm(突起部含まず) / 約42g |
温度、湿度、照度 |
記載未確認 |
Amazon Alexa、Google アシスタント、Siriショートカット |
○ |
|
アイ・オー・データ(IODATA) おうちスマート HS-IRR01 |
インターネットから自動で情報取得 |
約幅73×奥行73×高さ33mm / 約45g |
温度 |
記載未確認 |
Amazon Alexa、Google アシスタント |
○ |
|
RATOC Systems(ラトックシステム) RS-WFIREX3 |
ショートカット活用でワンタッチ操作 |
直径63.5(突起部含む)×高さ24mm / 32g |
温度、湿度、照度 |
○ |
Amazon Alexa、Google アシスタント、Siriショートカット |
○ |
|
カシムラ KJ-174 |
安価ながら多機能なモデル |
幅50x奥行19x高さ50mm / 28g |
なし |
記載未確認 |
Amazon Alexa、Google アシスタント |
× |
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