〈プロに聞く〉アロマディフューザーのおすすめ10選、アロマセラピストの楽しみ方も紹介
自分が生活する空間に良い香りが広がったら素敵ですよね。インテリアのアクセントにもなり、部屋にナチュラルで心地よい香りを広げてくれるのがアロマディフューザーです。
今回はアロマセラピスト 市井真太郎さんへの取材をもとに、アロマディフューザーの楽しみ方やおすすめ人気商品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- アロマギフト代表
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市井 真太郎(いちい しんたろう)さん
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香りによって元気や癒やしを得た経験からアロマセラピストの資格を取得。
アロマギフト代表として、サロンでの施術に加え、アロマディフューザーを使ったオフィスや施設の香りの演出や、アロマグッズの開発などを行なっている。
アロマオイルの開発にも力を入れ、NOTOアロマブランドの商品はAmazonなどで販売中です。
目次
アロマディフューザーとは
アロマディフューザーは芳香器とも呼ばれ、ハーブや植物などから抽出したエッセンシャルオイルなどの香りを空間に拡散(diffuse)させるためのアイテムです。
市井さんも企業の空間を香りで演出する際には、スペースの広さや用途にあわせて、適したタイプのディフューザーを使用しているそうです。
使用時の注意点
空気清浄機を同時に使用していると、香りが消されてしまう場合があります。市井さんによると、「どうしても同じ空間で使いたい場合は、風上に空気清浄機、風下にアロマディフューザーを置くようにしましょう」とのこと。
もしくは空気清浄機を使って嫌な臭いを消してからアロマディフューザーをつけるなど、時間差で使うのも手です。
アロマディフューザーのタイプは4種類
市販されているアロマディフューザーは、大きく分けて4つに分類できます。
① 自然に気化させるタイプ
エッセンシャルオイルや香りを含んだアルコールが蒸発することで、空気中に香りが広がります。
ストーンやウッドチップに香りを染み込ませたり、アルコールと混ぜたエッセンシャルオイルにリードやファイバースティックなどを浸したりすることで、徐々に気化して香りが漂ってきます。
ウッドの量やリードの本数を増減させて、香りの強さや使用期間を調節できます。コンセントがない場所や小さな子どもがいる家庭、狭い空間で使用するのに向いています。
② 加熱して気化させるタイプ
エッセンシャルオイルを直接熱することで、オイルが揮発して香りが空間に広がります。キャンドルなどの直火を使うアロマポットでは、水にエッセンシャルオイルを垂らして使います。
電球の熱で温めるアロマランプ式もあり、使いやすさから普及しています。ナチュラルなデザインが多いのが特徴です。
油分を100℃ 以上に熱するので香りが壊れてしまったり、長時間連続で使用すると炭化して自然発火したりする恐れもあるので、目の届く範囲で使いましょう。
③ 送風や噴霧で気化させるタイプ
熱を加えずにエッセンシャルオイルを揮発させます。水を使わないため雑菌の繁殖が少なく、手入れのしやすさが魅力です。
ファン式は、パッドにしみ込ませたエッセンシャルオイルに送風することで香りを広げます。
ドロップ式とネブライザー式は、エッセンシャルオイルを原液のまま本体に入れたりビンのまま設置したりして噴霧させるので香りを強く感じられます。
いずれも水を使わないため、エッセンシャルオイルの減りが早くなります。コスパよりも香りを重視したい方に向いています。
④ 水で希釈するタイプ
エッセンシャルオイルを含んだ水分を超音波で振動させ、ミスト状にして空間に広げます。比較的価格が安い上に、デザインや大きさ、使用時間などのバリエーションが豊富なので、好みにあった製品を選べるのが魅力です。
市井さんによると「超音波式でつくられたミストは粒子が大きく空気よりも重いため、あまり広範囲に広がらないというデメリットもある」とのこと。長時間使用すると機械周辺の床が湿ったり、フィルターやミストの出口が汚れたりするので定期的な手入れも必要です。
また「加湿器として使えることをアピールした製品もありますが、加湿効果については疑問点もある」と注意を促してくれました。加湿ではなく、香りを広げる製品だと認識して使いましょう。
アロマディフューザーの楽しみ方
アロマディフューザーのタイプと特徴を踏まえて、市井さんにそれぞれに適した空間や用途を聞きました。
① リビングやダイニングなど人が集まる広い空間
人が集まる広い空間では、大容量で長時間運転できるものを選びましょう。ファンが付いていると、より遠くまで香りを運ぶことができます。
匂いに敏感な人がいる場合には、アロマディフューザーをソファの近くや棚に置くなどして、自分の近くだけが香る工夫をすると皆が快適でいられます。
市井さんによれば「小型のものにそれぞれ異なった香りをセットして、部屋の場所によって香りを変えるのもおすすめ」とのこと。ひとつの空間で、香りの変化を楽しめます。
② 寝室などプライベートの空間
寝室や書斎などは限られた人が使う空間なので、用途によって使い分けができます。
例えば、書斎を柑橘系の爽やかな香りに。寝室のベッド近くには、ラベンダーの香りをセットするのもいいでしょう。
寝室ではディフューザーにタイマー機能があると、眠ってしまっても無駄にエッセンシャルオイルを使わずに済みます。
③ トイレや車内など狭い空間
トイレやクローゼット、車の中などのように狭い空間では、エッセンシャルオイルの香りがより活躍します。
トイレはミントで消臭したり、クローゼットはユーカリやヒバなどで防虫したりするなど、エッセンシャルオイルの香りを有効活用できます。
コンセントがない場所には充電式のコードレスタイプやリード式を使うとよいでしょう。ストーンのタイプは素早く香るので、トイレを使った後の気になる臭い対策におすすめです。
アロマオイルの香り
アロマオイルには、エッセンシャルオイルや合成香料を一部原料にしているもの、100%合成香料が原料のものなどがあります。アロマテラピーに使われるのは、ハーブなどの芳香植物から抽出された100%天然のエッセンシャルオイル(精油)です。美容や健康のために、医療現場で用いられることもあります。
エッセンシャルオイルには、種類ごとに特長があります。
〇ローズマリー・レモン:やる気を引き出してくれる
〇ラベンダー・オレンジ:気分が落ち着く
〇ミント:リフレッシュできる
〇ヒノキ:嫌な臭いを軽減
〇ユーカリ・ティーツリー:虫よけ
上記のほかにも色々あるので、香りが持つ特長ごとに使い分けて活用するのはいかがでしょうか。
香りの系統
好みの香りで選ぶのもおすすめです。エッセンシャルオイルは、7種類の系統に分けられます。
1.ハーブ系
香草と呼ばれる香りの強い植物から抽出。ペパーミント、ローズマリー、タイムなど、料理にも使われる。
2.柑橘系
オレンジやレモンといったシトラス系の果実の香り。爽やかでフレッシュな印象で好き嫌いが少なく、男性や若い人でも抵抗なく使える。エッセンシャルオイルの中でも安い価格帯で手に入りやすい。
3.フローラル系
ローズやジャスミンなどの花を蒸留して抽出。甘くて華やかな香りが特徴で、女性用の香水にもよく使われる。エッセンシャルオイルにするには大量の花が必要になるので高価になることが多い。
4.オリエンタル系
個性的な香りで、好き嫌いが分かれる。香りの要素が複雑で、高級感のあるサンダルウッドやイランイランが代表的。
5.スパイス系
料理にも使われる香辛料の香り。コリアンダー、シナモン、ジンジャーなどがある。
6.樹木系
森林のようなグリーンで瑞々しい香りが特徴。ユーカリやヒノキ、ティーツリーなどがある。
7.樹脂系
木の樹脂から抽出されたエッセンシャルオイルで、甘みのあるしっとりとした香り。ミルラは乳香とも呼ばれ、古代の中東で金と同じ価値で交換されていた記録がある。粘度が高いので加熱式のディフューザーでの利用がおすすめ。
市井さんに聞く!とっておきの香り
サロンの敷地で撮影をしている時に、市井さんが一番好きな香りを聞いたところ「オレンジの花から抽出したネロリに、ライムを混ぜた香りがお気に入りで、気分によって調合の割合をかえて使っている」と教えてもらいました。
ネロリは、フローラル系のほんのりとした甘い香りに柑橘の爽やかさも加わったバランスの良い香りです。そこに苦味のあるライムのフルーティーな香りが混ざると、男性がつけても心地いい香りになります。
アロマディフューザーにエッセンシャルオイルを入れる時に好きな香りを混ぜて使うと、自分だけのオリジナルの香りをつくることができるので色々と試してみてください。
〈編集部PICK UP〉人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数あるアロマディフューザーの中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの商品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 生活の木
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Hinokiアロマキャップ 四角形 085096080
- 税込み1,740円(楽天市場)
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手軽によい香りを楽しめるアイテム
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エッセンシャルオイルのビンに、直接取り付けて使うアロマキャップ。ビンを少し傾けると、香りがふんわり広がります。最後の1滴まで使い切れる形状です。
シンプルでコンパクトなデザインは、スペースに余裕がない場所でも使えます。狭い範囲で香るので、デスクや枕元などに置くのがおすすめです。
四角形のほかに、六角形と丸も展開。「生活の⽊」のエッセンシャルオイル、3・5・10・30mlで使えます。
- WHITH WHITE(フィス ホワイト)
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ルームフレグランス 200ml
- 税込み2,980円(Amazon)
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インテリアになじむシンプルデザイン
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日本製スキンケアを主に取り扱うブランドのアイテムです。石けんのようなさっぱりとしたアロマから、甘く清楚な香りへ変化していきます。
ボトルにラタン製のスティックを挿して使用するタイプのため、本数によって香りを調節可能。スティックは、幅広いインテリアにマッチするスッキリとしたグレーカラーです。
ボトルは背が低く、安定感のあるシルエットです。容量は約200mLで、約2.5カ月使用できます。
- SHIRO(シロ)
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フレグランスディフューザー
- 税込み4,510円(Amazon)
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くり返し使えるおしゃれなボトル
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フレグランスが人気の、コスメブランドが取り扱う商品です。香りの広がりがよい、プラスチック製のスティックを採用しています。
透け感のあるガラス製ボトルは、リキッドの残量が一目で分かります。ボトルを洗浄してくり返し使いやすいよう、香りの名前が印刷されていないのもポイントです。
付属のリキッドは、サボン・ホワイトリリー・アールグレイなど定番の5種類から選択可能。使用後は、ブランドの「フレグランスディフューザーリキッド」全7種類から好きな香りに詰め替えられます。
外観 |
商品名 |
特徴 |
サイズ |
タイプ |
おすすめの使用場所 |
材質 |
電源タイプ |
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Life on Products mercyu Nordic Collection リードディフューザー MRU-12 |
スマートでおしゃれな見た目 |
6.3×6.3×22cm |
自然気化式(スティック) |
部屋、玄関など |
ガラス、ラタン、木、アルミニウム、PP |
- |
|
生活の木 Hinokiアロマキャップ 四角形 085096080 |
手軽によい香りを楽しめるアイテム |
幅3.2×奥行3.2×高さ3.2cm |
自然気化式(キャップ) |
ベッドルーム、玄関、トイレ、デスクの上など |
国産ヒノキ、PP |
- |
|
生活の木 アロマディフューザー AROMAFUN 088044410 |
電源のオンオフやお手入れが簡単 |
直径7.4×6.2cm |
ファン式 |
ベッドサイド、洗面ルーム、リビング、デスク周りなど |
PP、AB、PET |
USB給電、単4アルカリ電池3本(別売り) |
|
山善 ヒーリングセント アロマディフューザー 超音波式 LED LDX-055 |
間接照明にもなるコンパクトモデル |
幅10×奥行10×高さ8.8cm |
超音波式 |
ベッドサイドなど |
PP |
USB給電 |
|
アットアロマ ワン アッシュブルー 単品 |
長時間使用できる充電式 |
直径7.5×高さ11.3cm |
噴霧式(ネブライザー式) |
洗面ルーム、リビング、玄関、PCデスクなど |
PP |
USB充電 |
|
生活の木 アロモアミニ ポータブル ウッド 088017070 |
小ささとパワフルさを両立 |
直径7.3×13cm |
噴霧式 |
玄関、トイレ、デスクなど |
天然木、PP、PC、POM |
USB充電 |
|
WHITH WHITE(フィス ホワイト) ルームフレグランス 200ml |
インテリアになじむシンプルデザイン |
ボトル幅6.5×高さ9cm、スティックを挿した長さ20~30cm |
自然気化式(スティック) |
ベッドサイド、洗面ルーム、リビング、玄関など |
ラタン、ガラス |
- |
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Stadler Form(スタドラーフォーム) アロマディフューザー Mia 2960 |
シンプルでミニマルなシルエット |
直径10.1×高さ9cm |
超音波式 |
リビング、ベッドサイドなど |
ABS樹脂、PP |
ACアダプター |
|
AROMASTAR(アロマスター) アロミックエアー アロマディフューザー |
アロマに水を加えない送風式 |
高さ23×直径12cm |
ファン式 |
リビング、寝室、玄関など |
アルミ、ABS、ガラス、POM、不織布 |
USB給電(USB-ACアダプター付属) |
|
SHIRO(シロ) フレグランスディフューザー |
くり返し使えるおしゃれなボトル |
直径7.54×高さ約25cm |
自然気化式(スティック) |
リビングやベッドルームなど |
ガラス、プラスチック |
- |
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市井さんの経歴を紹介
市井さんは学生時代から香りに興味があったこともあり、一般企業に勤務しながらAEAJ(日本アロマ環境協会)のアロマテラピー検定に挑戦し合格。当時、受験会場に男性は市井さんの1名のみで、まだまだアロマの世界で活躍する男性は珍しいことでした。
その後、30歳で退職しアロマセラピストを目指してインドネシア・バリ島で修行をします。現地で受けたアロママッサージの素晴らしさを日本でも広めたいと思い帰国。
上記の写真にある「アロマテラピーインストラクター認定」も取得し、2010年、東京でアロマトリートメントのサロンをオープンします。
サロンやアロマスクールの運営を進める中でエッセンシャルオイルの殆どが輸入品で、日本独自のものが少ないことに気付きます。そこで、アロマオイルの素材を探す旅をスタート。
写真の棚にラインアップされているのは市井さんが開発したアロマ製品ですが、中でも出身地である石川県の木材「ヒバ」のエッセンシャルオイルを原料にしたアロマオイルの生産がきっかけとなって、企業へむけて香りを使った空間演出やOEM製品の開発をはじめます。
現在はサロン業務を続けながらアロマスペシャリストの資格を活かして、写真にあるような業務用アロマディフューザーを使ってオフィスやコンサート会場などでストーリーのある香りを演出するサービスも提供しています。
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