〈プロ監修〉HDMI分配器おすすめ人気13選 複数画面への出力に便利
パソコンやブルーレイプレーヤーなどから出力された映像・音声信号を、複数のモニターに同時に分配できるHDMI分配器(HDMIスプリッター)。
プレゼンや展示会、ホームシアターなどで活用できる便利な機器です。
そこで今回は、パソコン周辺機器や自作PCに詳しいuedaxさん監修のもと、HDMI分配器の選び方とおすすめ人気商品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
目次
まずはプロおすすめ、HDMI分配器2選
uedaxさんのおすすめポイント
数年前から古いバージョンのものを使っていますが、今でも安定して動作しています。パソコンで表示した映像をキャプチャーする際に、この分配器を間に入れることにより失敗することがなくなりました。
uedaxさんのおすすめポイント
4K映像をフルHDにダウンスケールして出力できる製品は、これしかないのではないでしょうか。用途は限られますが、必要な方にはとても便利な機能です。こちらのメーカーさんは分配器も含め映像に関わる製品を数多く販売していて、個人的にもよくチェックしています。
HDMI分配器とは? HDMI切替器(HDMIセレクター)との違い
HDMI分配器(HDMIスプリッター)とは、デバイスから入力した映像・音声信号をモニターやプロジェクターなど複数の機器に同時出力するための機器です。例えばビジネスシーンでは、スクリーンに映し出された画像や映像をモニターで同時に確認しながらプレゼンをするといった使い方ができます。
一方で、HDMI切替器(HDMIセレクター)とは、複数のデバイスから入力した映像・音声信号を切り替えて1台のディスプレイに出力することができる機器です。例えばブルーレイプレーヤーとゲーム機を切り替えてモニターに接続したい場合、HDMIケーブルを抜き差しすることなくボタン1つで切り替えが行えます。
また、中には両方の機能を併せ持つHDMIマトリックスセレクターと呼ばれる製品もあります。入出力ともに複数あり、1つの入力信号を分配することも、複数の入力信号を切り替えて1台のモニターに出力することもできます。さらに、デバイスごと別々のモニターに映像信号を出力することもできるため、用途によってはとても便利です。
どのタイプも見た目が似ているため、しっかり確認して目的にあった商品を選びましょう。
uedaxさんのアドバイス
HDMI分配器は映像を安定させてくれるメリットもあります。パソコンからテレビなどへ出力すると映像が乱れたり、途切れたりするような場合にも有効です。ただしほとんどの機器でフレームレートが60fpsに固定されます。120fpsなど高フレームレートの映像も、分配器を通すとフレームレートが下がることがあるので注意しましょう。
HDMI分配器の選び方
HDMI分配器には製品によってどういった違いがあるのかチェックしていきましょう。
出力端子の数|モニター台数によってはカスケード接続対応を
Photo by iStock
まず確認しておくべきなのが、「何台のモニターやプロジェクターに分配して出力したいのか」という点です。自宅やプレゼンなどで使用する場合は、出力端子が2つ、または4つある分配器があると便利です。一般的な分配器でも2出力や4出力の製品が主流です。
展示会など、多くのディスプレイに映像を分配するようなケースでは「カスケード接続」に対応しているかチェックしましょう。カスケード接続とは、分配器と分配器をつなげることで枝分かれのように出力数を増やす方法です。
例えば、カスケード接続に対応した出力が4つある分配器の各端子に、同じ分配器をケーブルで1台ずつ接続した場合、4×4で16出力が可能になります。さらに16出力それぞれに同じ分配器を1台ずつ接続すると、16×4で64出力が可能になるのです。
uedaxさんのアドバイス
1つの分配器で複数のHDMIケーブルを使用することになりますが、ケーブルの規格や長さなど種類をそろえて使いましょう。中には4K出力に対応していないものもあります。同じケーブルを使うことでトラブルを防げることが多いです。
画質|高画質4K対応、色彩豊かなHDR対応
Photo by iStock
HDRとはHigh Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の略で、明るさの階調(ダイナミックレンジ)を広く描写できる映像技術です。日陰部分の黒つぶれや逆光による白飛びなどが抑えられ、より自然でリアルな映像表現を可能にします。
ブルーレイプレーヤーやパソコンなどからHDR映像や4K映像が出力されても、HDMI分配器が対応していなければ画質が落ちることになるため注意しましょう。
なお、HDMIのバージョンによって、通信速度や対応する解像度・リフレッシュレート・HDR対応などが異なります。さらに、HDMI端子やHDMIケーブルのバージョンが異なる場合、性能の低いものに合わせた出力しかできません。
そのため、HDMI分配器の性能を確認するだけでなく、必要なHDMIケーブルの通信速度も忘れずに確認しましょう。
HDMIのバージョンごとの具体的な違いは下記表のとおりです。
バージョン |
対応ケーブル、対応画質、HDR対応など |
---|---|
HDMI2.1 |
Ulta High Speedケーブル(48Gbps)以上が対応 |
HDMI2.0a |
Premium High Speedケーブル(18Gbps)以上が対応 |
HDMI2.0b |
Premium High Speedケーブル(18Gbps)以上が対応 |
HDMI2.0 |
Premium High Speedケーブル(18Gbps)以上が対応 |
HDMI1.4 |
High Speedケーブル(10.2Gbps)以上が対応 |
uedaxさんのアドバイス
4K・HDR対応のHDMI分配器を購入しても、相性の問題なのか、上手く映像が出力されなかった経験があります。実際に使用してみないとわからない場合があるため、ECサイトなどのレビューコメントを参考にしましょう。また、常にフルHDや4Kで映像を出力しない場合にも注意が必要です。解像度が途中で変更されるケースでは、映像が止まったり見られなくなったりすることがあります。
給電方法|バスパワー・セルフパワー、タイプの違い
- バスパワー:USBケーブルを通して給電
- セルフパワー:ACアダプターを使ってコンセントから給電
バスパワータイプなら、外部電源を気にすることがなく、簡単に接続できるのがポイントです。ただし、4K/60Hz以上の分配器では、電力不足で動作が不安定になる可能性が高くなるため、バスパワータイプの商品はほとんどありません。
多数のディスプレイに映像を出力する使い方がメインであれば、消費電力が大きくなるため、外部から安定して電源供給が得られるセルフパワータイプが適しています。
オーディオフォーマット|ホームシアターを高音質で楽しむ
Photo by iStock
テレビやプロジェクターの他に、HDMI入力に対応したAVアンプと接続してホームシアター環境を構築することもできます。
AVアンプが対応しているオーディオフォーマットにあわせて「Dolby TrueHD」や「DTS-HD Master Audio」対応のHDMI分配器を選ぶと、より高音質で映像を楽しむことができるでしょう。
〈編集部PICK UP〉HDMI分配器、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数あるHDMI分配器の中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの製品を紹介します。
- エレコム
-
VSP-HDP12BK
- 税込み10,864円(Amazon)
-
最大4K/60Hz、HDR10に対応する分配器
-
PCやゲーム機の映像を2つのモニターに分配出力。入力元の映像を出力先(OUTPUT1)が対応する解像度と音声フォーマットに変換(ダウンコンバート)して出力可能。
HDCP1.4/2.2に対応するため、4K放送や映画の著作権保護映像も出力できます。5mまでのPremium HDMI(18Gbps)ケーブルで4K/60Hz HDR映像を伝送可能。HDMI規格は2.0bです。
- エレコム
-
VSP-HDP14BK
- 税込み16,980円(Amazon)
-
いろいろな場所に設置しやすいスリムタイプ
-
最大4台のディスプレイやプロジェクターに信号を分配できる製品。ミラーリングとマルチディスプレイの両方に対応しています。最大4096×2160・60Hzのディスプレイ出力に対応しており、商品やサービスのデモンストレーションにも適しているとうたっています。
分配器同士を直列につなげるカスケード接続も可能で、合計5台の本商品を繋ぐことで、最大16台のHDMI機器に分配できます。
- グリーンハウス
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GH-HSPG2
- 税込み1,826円(楽天市場)
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重量感のあるつくり
-
2160p(3840×2160, 30fps)の解像度に対応。4K2K対応機器の画像分配ができるので、レコーダーやゲーム機など複数の機器を4K対応のTVにつなぎたい場合に適しています。
ACアダプターからの給電で動作するセルフパワータイプで、しっかりとした重量があり、ケーブルのしなりなどによる意図しない移動が起きにくいつくりです。
Chromecast、Fire TV Stickなどの映像デバイスに対応しています。
- ラトック
-
RS-HDSP2PA-4K
- 税込み6,640円(楽天市場)
-
ゲーミングアンプへの接続も可能
-
4K60Hz解像度に対応した製品。4KからフルHDへのダウンスケールにも対応しているので、解像度の違うディスプレイも活用できます。
ディスプレイ2台に共通する音声フォーマット・解像度で出力する自動判別モードと、OUTPUT1に接続したディスプレイの音声フォーマットと解像度で出力する優先出力モードを使い分けられます。
一部の書画カメラにも対応しているので、教育現場での活用も可能です。
外観 |
商品名 |
特長 |
入力/出力 |
4K対応 |
HDR対応 |
給電方法 |
高音質対応 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【監修者おすすめ】 LEICKE KanaaN HDMIスプリッター 1入力2出力 |
最大4K/60Hzに対応、2台のディスプレイに同時表示が可能 |
1入力/2出力 |
◯(4K 30Hz) |
◯ |
セルフパワー |
ー |
|
【監修者おすすめ】 ラトックシステム RS-HDSP22-4K |
切り替えと分配どちらもできる、HDR10や高音質フォーマットに対応 |
2入力/2出力 |
◯(4K 60Hz) |
◯(HDR10) |
セルフパワー |
Dolby TrueHD、Dolby Digital Surround EX、Dolby Digital、他 |
|
エレコム VSP-HDP12BK |
最大4K/60Hz、HDR10に対応する分配器 |
1入力/2出力 |
◯(4K 60Hz) |
◯(HDR10) |
セルフパワー(ACアダプター) |
ー |
|
エレコム VSP-HDP14BK |
いろいろな場所に設置しやすいスリムタイプ |
1入力/4出力 |
◯(4K 60Hz) |
◯(HDR10、Dolby Vision(R)、HLG) |
セルフパワー(ACアダプター) |
— |
|
スターテック ST122HD4KU |
4K30p&3Dに対応 |
1入力/2出力 |
◯(4K 30Hz) |
記載未確認 |
セルフパワー(ACアダプター、USB) |
記載未確認 |
|
ミヨシ HDB-4K01 |
モニターごとの解像度にあわせてダウンスケール |
1入力/4出力 |
◯(4K 60Hz) |
◯(HDR10) |
セルフパワー(USB電源、別売りDC 5V1A以上) |
LPCM 7.1ch、Dolby Digital、DTS、他 |
|
グリーンハウス GH-HSPG2 |
重量感のあるつくり |
1入力/2出力 |
◯(4K 30p) |
記載未確認 |
セルフパワー(ACアダプター) |
記載未確認 |
|
グリーンハウス GH-HSWL2 |
手動で出力方式の切り替えが可能 |
1入力/2出力、または2入力/1出力 |
◯(4K 60p) |
記載未確認 |
バスパワー(給電用USBケーブル付属) |
記載未確認 |
|
サンワサプライ SW-HDR21BD |
高画質&高音質の規格に対応 |
1入力/2出力、または2入力/1出力 |
◯(4K 60p) |
◯ |
バスパワー |
◯(Dolby TrueHD、DTS-HD Master Audio、DTS、他) |
|
サンワサプライ SW-HD31BD |
最大3WAYの入出力に対応 |
1入力/3出力、または3入力/1出力 |
× |
記載未確認 |
MicroUSBケーブル |
◯(DTS Digital、Dolby Digital(DTS-HD、Dolby True HD) |
|
プリンストン PHM-SP102A |
場所を取らない超コンパクトサイズ |
1入力/2出力 |
◯ |
記載未確認 |
バスパワー(給電用USBケーブル付属) |
記載未確認 |
|
テック THDSP12X2-4K |
3D映像を1080Pで出力可能 |
1入力/2出力 |
◯(4K 30Hz) |
記載未確認 |
セルフパワー(ACアダプター) |
◯(DTS-HD、Dolby-True-HD、LPCM 7.1、DTS、Dolby-AC3、DSD) |
|
ラトック RS-HDSP2PA-4K |
ゲーミングアンプへの接続も可能 |
1入力/2出力 |
◯(4K 60Hz) |
◯(HDR10、Dolby Vision、HLG、CEC) |
セルフパワー(ACアダプター) |
◯(Dolby Atmos、Dolby TrueHDDTS:X、DTS-HD Master Audio、DTS Digital Surround、他) |
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