〈プロ解説〉クロスバイク、おすすめ4選 魅力や選び方を紹介
クロスバイクは、ロードバイクとマウンテンバイクの中間に位置する、汎用性の高い自転車です。通勤やサイクリングなど、さまざまな用途に適しています。
健康意識の高まりなどから、電車やバス移動に変わる通勤・通学手段として、クロスバイクの導入を検討している方も多いことでしょう。
そこで今回は、自転車安全整備士の椿 直之さんに、初心者向けクロスバイクの選び方とおすすめ商品を解説していただきました。ぜひ参考にしてください。
目次
まずは、椿直之さんおすすめクロスバイク4選
おすすめポイント
ビアンキの中でも一番のエントリーモデル。アルミフレームのVブレーキ仕様で、初心者にも扱いやすいシンプルな構造です。タイヤのサイズが700×38cと少し太めなので、路面からの振動を吸収し疲れにくくなっています。フレームサイズは4種類から選べ、最小の430は小柄な方でも乗りやすく設計されています。ターコイズ、黒、白と選びやすい爽やかなカラーが揃っているのが魅力です。
おすすめポイント
カーボンフレームを採用した軽量のクロスバイクです。意外にも変速ギア数が少なく、後ろのみの10段変速です。一般的なクロスバイクは前後3×8の24段変速が多いところを、必要最低限のギア数で煩雑な操作をなくしています。XS〜XLとさまざまなサイズが用意されているほか、タイヤサイズが700×40cと太めなので、軽量ながら安定感があります。油圧式ディスクブレーキを採用していて制動力も抜群です。スピードを求めるというよりは、シンプルさと快適さのパフォーマンスを追求したい方におすすめのモデルになっています。
おすすめポイント
クロモリというスチールを加工した素材をフレームに使用したバイクです。ジオスならではの細身のシルエットがおしゃれなデザインになっています。しなやかな合金のクロモリフレームに加え、フロントフォークにカーボンを使用しているので振動吸収性に優れています。長時間のライドでも快適に走行したい方におすすめです。タイヤは700×25cとかなり細めで、キビキビとしたスタイリッシュな走りが期待できるでしょう。
- ジオス
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ESOLA
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税込み53,460円(楽天市場、25年モデル)
※22年モデルは販売終了
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通勤・通学にぴったりな装備が豊富
おすすめポイント
通勤・通学用に特化させたクロスバイクで、スタンド、チェーンケース、マッドガードを標準装備しています。雨の日も泥ハネを気にせず走行が可能です。またフロントキャリアも装着し、荷物を載せることも想定。ロックだけ別で購入すれば一般的なシティサイクルと変わりない利便性を持っています。アルミフレームでの軽量化を実現しながら、日常使用の汎用性も兼ね備えた万能バイクです。
クロスバイクとは、ほかのスポーツバイクとの違い
スポーツバイクは大きく、クロスバイク・ロードバイク・マウンテンバイクの3つに分けられます。クロスバイクは、整地走行を得意とするロードバイクと、不整地走行を得意とするマウンテンバイクの、それぞれのよいところを合わせた自転車です。
ハンドルバーはストレートで、誰もが握りやすい形状をしています。タイヤは細いものを装備して摩擦抵抗を抑え、その反面ブレーキは制動力の高いものが使われているのが特徴です。
ポイント解説
使い勝手のよさから人気は急上昇し、フレームサイズも多様になってきていて、小柄な方でも乗りやすい小さめサイズの車体も用意されています。
ロードバイクとの違い|ハンドルや乗車姿勢
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ロードバイクは、レースに出場するような本格的なスポーツバイクです。ドロップハンドルと呼ばれる特殊な形状のハンドルを採用し、空気抵抗を減らすための工夫が凝らされています。
乗車姿勢が低く、前傾姿勢で腰をかがめて運転することになるので、慣れていない方や日常使用には向いていません。
そしてロードバイクは、長距離を高速で巡航するように設計された自転車です。日頃、街中で走行するには信号で止まったり、走りだしたりを繰り返す必要があります。せっかく速く走れるロードバイクの性能を、街中では活かすことができません。
マウンテンバイクとの違い|タイヤの太さや機能
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マウンテンバイクはその名の通り、山道や整地されていない道を走るために作られた自転車です。タイヤは太く厚く、整地された道路を走行するには摩擦抵抗が大きすぎます。
サスペンションと呼ばれるバネ機構も備えていて、段差を乗り越える際の衝撃を吸収してくれる機能があります。この機能も、街中で車道を走行する自転車には不要で、車体を重くする原因になっています。
スポーツバイクの中でも手頃に購入できる
クロスバイクはロードバイクのようにタイヤが細く、車体が軽いので車道を走行するのに向いています。また、マウンテンバイクのようにハンドルが真っ直ぐで、普通のママチャリに近い乗車姿勢で使用できるのも魅力です。
両方のいいとこどりをしているのに、ロードバイクやマウンテンバイクと比べると価格設定は手頃になっています。安いものでは2万円以内で購入できるものも。有名メーカーのエントリーモデルでも5万円程度からとリーズナブルです。
ポイント解説
ママチャリの購入金額に少し色を付けた程度でスポーツバイクが手に入る時代になっています。
クロスバイクの選び方、5つのポイント
使用するシーンや身長にあわせて、適切なクロスバイクを選びましょう。
① 用途|通勤・通学かアウトドア目的か
まず大前提として、どのような目的で自転車を使用するのかを明確にしておきましょう。主な用途としては、大きく通勤・通学とアウトドアの2つに分けられます。
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通勤・通学に使用する場合は、日常使用のママチャリに近い用途になります。荷物を運ぶ必要があるのでカゴが付いている、もしくは後付けできるものがよいでしょう。
また学校や会社に到着し、しばらくその場に駐車できるように、スタンドやロックが標準装備されているものが望ましいです。
アウトドアで趣味として使う場合は、「自転車に乗ること」自体が目的のはず。カゴ、スタンド、ロックは必要なく、車体重量がなるべく軽いものがおすすめです。
また車に積んで目的地まで行き、そこで自転車に乗るような方には、折りたたみ式のクロスバイクも向いています。
② フレームサイズ|乗り手のサイズにあわせて選ぶ
身長や股下の長さにあうフレームサイズを選びましょう。S、M、Lのようなアルファベット表記のタイプと、480、500、520のように数字で表記されるものがあります。
サイズ |
適応身長 |
---|---|
370mm(XXS) |
150〜160cm |
430mm(XS) |
155〜165cm |
465mm(S) |
160〜175cm |
500mm(M) |
170〜185cm |
555mm(L) |
180〜195cm |
参考:ジャイアントストア
それぞれ適応身長が示されていますが、2つのサイズに当てはまる場合など、こればかりは実際に乗ってみないとわかりません。乗り手のサイズにあわせて選ぶ必要があります。
③ フレーム素材|軽くてサビに強いアルミが多い
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一般的な自転車のフレームには、主にスチールが採用されています。クロスバイクのようなスポーツバイクは、軽く漕ぎやすくするためにアルミを使っているものが多いです。
軽量でありサビにも強いアルミ素材は、雨ざらしで放置しがちな自転車の劣化を抑えてくれます。さらにアルミは硬い金属のため、ペダルを漕ぐ脚の力がダイレクトに自転車に伝わります。普通の自転車に比べて、より軽く漕ぐことができるでしょう。
④ タイヤサイズ|太さ(タイヤ幅)をチェック
普通の自転車の場合、タイヤの外径は26インチ、27インチなどと表記します。クロスバイクのタイヤはインチではなく、主に700cという独特なサイズ規格です。その中で細かく分かれているのが、外径の大きさではなく、太さです。
例えば700×28cなどと表記。28cというのが太さを表していて、数字が大きければ大きいほど太くなります。
細いタイヤは雨ですべりやすく、小さな溝でハンドルを取られやすいですが、路面抵抗が少なく速く走れます。太いタイヤは路面抵抗が大きいのでスピードは出ませんが、安定していて衝撃吸収力があります。
⑤ ブレーキ性能|初心者はVブレーキがおすすめ
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クロスバイクに採用されているブレーキの種類で、一番多いのがVブレーキです。ゴムのシューを車輪のリムに押し当てて制動します。ブレーキ自体が安価なものなので、車体の価格が抑えられるメリットがあります。
反面、制動力が高いゆえにシューのゴム部分の消耗も激しく、すぐ交換が必要になり、ランニングコストが高いのがデメリットです。ただ、Vブレーキは構造が簡単なので、素人でも整備性が高く、シューの交換なども慣れれば自分で行うことができます。
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また最近主流になりつつあるのが、ディスクブレーキです。車輪と一緒に回転しているディスク部分を、ブレーキパッドの付いたキャリパーで押さえつけて制動します。車輪自体を押さえるものではないので、リムの汚れによって制動力が落ちるのを防げる特徴があります。
雨でも制動力が落ちないことがメリットです。反面、部品が多くなるので車体価格が高いのと、車体重量も上がってしまうデメリットがあります。ディスクブレーキはある程度手慣れていないと調整が難しく、整備や修理にはプロの手が必要です。
ポイント解説
はじめてクロスバイクを購入される方はVブレーキタイプを、整備をプロにお願いする時間とお金に余裕のある方は、高性能なディスクブレーキタイプがおすすめです。
クロスバイクのおすすめメーカー
クロスバイクの購入を検討している方におすすめのメーカーを3つご紹介します。
ジャイアント
台湾のメーカーです。全体的に安価ながら、バイクは質の高いものが揃っています。インターネットでは購入できず、直接販売店に行かなければなりませんが、対面販売を心がけるというこだわりでもあります。
5万円程度の予算からでも選ぶことができ、コストパフォーマンスが高いため、学生やエントリーユーザーに人気があります。
ビアンキ
チェレステカラーという独特なカラーで有名なイタリアのメーカーです。
日本でも取り扱い店が多く、比較的安価なモデルも多いため、初心者がエントリーモデルとして選ぶ候補によく挙がります。
トレック
レース用のロードバイクが得意なアメリカのメーカーです。値段は上がりますが、ロードバイクを作る技術を活かしたカーボンフレームを採用したクロスバイクも作っています。
カーボンはアルミよりもさらに軽く、乗り心地がよくなります。アルミフレームの自転車では物足りなくなった上級者におすすめです。
今回紹介したクロスバイクの一覧
外観 |
商品名 |
特長 |
重量 |
フレームサイズ |
フレーム素材 |
タイヤサイズ |
ブレーキ性能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【筆者おすすめ】ビアンキ C-SPORT1 |
初心者におすすめ、Vブレーキタイプ |
記載未確認 |
430、470、510、551 |
アルミフレーム |
700×38c |
Vブレーキ |
|
【筆者おすすめ】トレック FX Sport 4 |
速く高性能、シンプルな変速操作が魅力 |
10.74kg |
XS、S、M、L、XL |
カーボンフレーム |
700×40c |
油圧式ディスクブレーキ |
|
【筆者おすすめ】ジオス AMPIO TIAGRA |
快適な乗り心地のクロモリフレーム |
9.6kg |
470、510、540、570 |
クロモリフレーム |
700×25c |
キャリパーブレーキ |
|
【筆者おすすめ】ジオス 22 ESOLA |
通勤・通学にぴったりな装備が豊富 |
13kg |
450 |
アルミフレーム |
700c |
記載未確認 |
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